【理論と実践】「改定DX」事務作業の効率化とIT標準化に向けて
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令和7年10月22日 医療・介護経営の理論と実践 2718号
■ 「改定DX」事務作業の効率化とIT標準化に向けて
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おはようございます。中神です。
2026年度の診療報酬改定に向けて、
医療機関の事務負担を軽減するための「改定DX」の動きが加速しています。
■ システムの改修コストの削減、医療機関の負担の極小化
「改定DX」とは何でしょうか。
これは、改定のたびに発生していたシステムの改修コストを削減し、
医療機関の負担を極小化することが第一義とされています。
診療報酬改定といえば、個々のレセコンのベンダーとの調整。
日本全体で考えると、医療機関、レセコン会社双方で、
相当な量のコストが発生しているといえます。
その解決のための目玉は、
医科診療報酬の算定および患者窓口負担金の計算を行う
「共通算定モジュール」の本格運用です。
このモジュールを導入すれば、
各医療機関での改定ごとのシステム改修が不要になり、
レセプト作成・請求支援機能への発展も見据えられています。
また、現場の負担が大きいとされる各種業務の効率化も進めることを
目的としています。確認してみましょう。
■ 各種業務の効率化
1. 文書作成・記録の負担軽減
医療機関が「簡素化の必要性を感じる」と最も回答があった
「計画書作成」の負担を軽減するため、生成AIによる文書作成補助システムや
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用事例が注目されています。
2. 署名・押印の電子化
「患者や家族等による署名・記名押印」の簡素化は病棟の大きな課題であり、
診療報酬上の文書における署名・記名押印を不要とする可能性についても
検討が進められています。
同意のあり方について、新たな考え方、仕組みの構築が求められます。
3. 情報連携の強化
異なるベンダー間のシステム連携互換性確保や、
国公費負担医療の自己負担金計算を正確にする医療費助成マスタの作成など、
事務処理の効率化に向けた基盤整備も進んでいます。
事務職員として、これらのDXの波を捉え、
自院のIT投資と業務プロセス改善に積極的に活用することで、
生産性を高めていきましょう。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。