【理論と実践】「未来を変えるためにほんとうに必要なこと(著者:アダム・カヘン氏)」を読んで。

~医療・介護に関わる職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

ご友人等へのメルマガ紹介はこちらから。
https://www.mag2.com/m/0001682907

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
令和6年7月24日 医療・介護経営の理論と実践 2264号

■「未来を変えるためにほんとうに必要なこと(著者:アダム・カヘン氏)」を読んで。

中神勇輝(なかがみゆうき)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おはようございます。中神です。

【はじめに】

「未来を変えるためにほんとうに必要なこと」を読んで。

「組織が抱える問題は、なぜ、こんなに複雑なのか?」

そう感じたことはありませんか?
複雑に絡み合った問題を前にすると、解決への糸口を見つけるのは困難に思えます。

そんな複雑な問題解決のヒントを与えてくれるのが、
アダム・カヘン氏の著書「未来を変えるためにほんとうに必要なこと」です。

【内容】

対立と変革の根底にある「力」と「愛」の力学についてみていきましょう。

1、混迷する現代社会における「問題」の複雑性

アダム・カヘン氏は、私たちが直面する問題は、単に難しいだけでなく、
「ダイナミックな複雑性」「社会的な複雑性」「生成的複雑性」という3つの複雑性が絡み合い、
さらに深刻化していると指摘します。
この複雑な問題に対処するには、従来の「力」のみで押さえつけるアプローチでは不十分です。
カヘン氏は、「力」と「愛」のバランスこそが、真の変革をもたらす鍵だと説きます。

2、変革を阻む「力」と「愛」の歪み

「力」は、自己実現を促す「する力」と、他者を支配する「させる力」という二つの側面を持ちます。
愛のない「力」は暴走し、対立や破壊を生み出します。
一方、「愛」は、共感や一体感を育み、協調と創造を促す力です。
しかし、愛が傲慢さや自己犠牲に陥ると、変革は停滞してしまいます。

3、Uプロセスという変革のフレームワーク

これは、「共センシング(共に現実を知る)」
「共プレゼンシング(共に可能性に気づく)」
「共リアライジング(共に未来を作る)」という3つの段階からなり、
対話と協働を通じて、新しい現実を創造していくプロセスです。

4、対立と変革の現場から学ぶ教訓

カヘン氏は、南アフリカの民族和解や、医療、ビジネスなど、様々な現場での経験を共有しています。
これらの事例は、対立の根底にある「力」と「愛」の力学を浮き彫りにし、
変革を成功させるための具体的な示唆を与えてくれます。

例えば、ある医療現場では、患者第一主義を掲げながらも、
現場の対立や権力闘争が変革を阻んでいました。
対話と協働を通じて、関係者間の信頼を築き、
共通の目標に向かって進むことが重要です。

5、変革は「内側」から始まる

真の変革は、外からの強制ではなく、内側からの気づきと行動から始まります。
それは、個人レベルでの自己変革から、組織、社会全体の変革へとつながるプロセスです。

6、複雑な問題を解決するための新たな視点

「力」と「愛」という一見相反する概念を、
変革の両輪として捉え直す、新たな視点を提供してくれます。
複雑な問題に直面する私たちにとって、対立や分断を超えて、
共に未来を創造していくためのヒントが詰まった一冊です。

特に、Uプロセスの考え方は、具体的な変革の方法論として、個人や組織の成長に役立ちます。
共感と協働を重視するこのアプローチは、持続可能な社会を築く上で、
ますます重要になるのではないでしょうか。

【まとめ】

「未来を変えるためにほんとうに必要なこと」は、
複雑な問題の解決と、真の変革をもたらすための「力」と「愛」の力学を解き明かす、
示唆に富んだ一冊です。
カヘン氏の豊富な経験と深い洞察は、私たちがより良い未来を創造するための指針となる、
と感じますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。

◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
https://hcmi-s.net/weblesson-hcm/jmp_consult_01/  (講座)
https://healthcare-mgt.com/article/iryo/jmp_consulting01/  (紹介)

◇過去の内容、記事はこちらから是非(^-^)
https://wakuwaku-kokoro.net/

◇試験勉強や本の学びをアウトプットしているYouTubeチャンネルは、こちらです(^-^)
https://youtube.com/channel/UC_PiglYG9qTBjlJ3jt3161A

この記事を書いたのは、こんな人。
ーーーーーーーーーーーーーーー
中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA