【理論と実践】かかりつけ薬局は増えるのか 〜現状維持バイアス〜

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令和7年12月12日 医療・介護経営の理論と実践 2769号

■かかりつけ薬局は増えるのか 〜現状維持バイアス〜

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おはようございます。中神です。

薬局ビジョン策定から10年が経過した現状と課題について確認しました。

■策定当初の目標と現実のギャップ

2015年に「患者のための薬局ビジョン」が公表され、
2025年までにすべての薬局がかかりつけ機能を持つことが目標とされていました。

しかし2025年現在、依然として処方箋集中率の高い門前薬局や
医療モール型薬局が主流のままです。

データからも明らかで、処方箋の集中率95%以上の薬局割合は
2015年の14.0%から2024年には17.3%に増加、
処方箋の集中率85%以上の薬局割合は32.5%から39.3%に増加、
目標達成には至っていません。

■進捗と今後の方向性

2016年の診療報酬改定でかかりつけ薬剤師指導料が新設されるなど、
制度面での支援は進みました。

しかし、大多数の薬局が依然として立地に依存しており、
2035年の最終目標である「立地も地域へ、患者本位の医薬分業実現」に向けて、
さらなる構造改革が急務となっています。

■所感

調剤薬局の役割について、
「薬の販売店」でなく、
患者の健康に深く関わる「相談役」になってほしい、
という国の思い。

とはいえ、患者さんの期待、いわゆるニーズがなければ、
進まない領域ですし、
ニーズと、見合った報酬がなければ、調剤薬局も整備しないと思います。

地域連携、院内外の連携は必須です。
ただ、この推進には、患者、調剤薬局ともに、
相当なメリットがなければ、
現状維持バイアスを破壊することは困難、と感じます。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

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