【理論と実践】コーポレートコーチング:組織と個人の成長を導く鍵(読後所感)
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令和6年9月15日 医療・介護経営の理論と実践 2317号
■コーポレートコーチング:組織と個人の成長を導く鍵(読後所感)
中神勇輝(なかがみゆうき)
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【はじめに】
今日は、苫米地英人氏の「コーポレートコーチング(上)」について
考察してみたいと思います。
組織に属するものとして、組織の成功と、個人の成長は切っても切り離せません。
その2つを同時に実現する関わり方について学びの深い内容でしたし、
何から実行していこうかとワクワクする内容でした。
そこまで長くない本なので、興味がある方はご覧ください。
Kindleのunlimitedでも読めます。
【コーチングとは何か?】
コーチングの本質は、目標達成の手助けです。
しかし、単なる助言ではない、という点がポイントです。
コーチの役割は、クライアント(個人や組織)が自らの力で目標を見出し、
それに向かって進む力を引き出すことにあります。
目標を「自ら」見出すための伴走役といって良いでしょう。
重要なのは、目標(ゴール)が現状の外側にあるということであり、
つまり、今の自分や組織では到達できないところに設定することです。
これは、とても大事です。
ゴール設定次第で、未来の結果が、めちゃくちゃ大きく変わりますし、
「進化」を生み出す鍵となります。
【エフィカシーとコーポレートトーク】
コーチングで重要な概念に「エフィカシー」があります。
これは「ゴールを達成する自己の能力の自己評価」のこと。
組織の場合は「コレクティブエフィカシー」と呼びます。
このエフィカシーを高めるのが「コーポレートトーク」です。
これは組織内の会話だけでなく、就業規則やビジョン、ミッションステートメントなど、
組織を規定するあらゆる言語を含みます。
ポジティブで力強いコーポレートトークが、組織全体のパフォーマンスを押し上げますので、
組織で示す言葉、職員のトークを、いかに変えていくかが大きな要素になりそうです。
【ゴール設定の重要性】
ゴール設定は、コーチングの核心部分です。
ここで注意すべきは、組織のゴールと個人のゴールが必ずしも一致する必要はないということ。
大切なのは、どこかの抽象度で共有できること。
例えば、
1. 個人のゴールが組織のゴールを包含する
2. 組織のゴールが個人のゴールを包含する
3. 両者を包含する新たなゴールを設定する
これらの方法で、個人と組織のゴールを調和させることができます。
まったく一緒はあり得ません。
だから設定するための努力が必要ですね。
【リーダーシップとラポール】
コーポレートコーチングにおいて、リーダーの役割は極めて重要です。
リーダーは単にビジョンを語るだけでなく、自ら行動で示す必要があります。
これが「ラポール」(信頼を伴った好意)を生み出し、組織全体を牽引する力となります。
ただし、恐怖や危機感ではなく、ポジティブな感情で組織を導くことが大切です。
これにより、メンバーのIQとパフォーマンスが向上します。
恐怖による成長では、現状の改善までで停滞するでしょう。
その後の進化にたどり着くためには、ポジティブな言葉を発していく必要がありそうです。
【エンドステートとドリームキラー】
「エンドステート」とは、各役割で成し遂げるべきことを指します。
組織全体のゴールに向かうために、各人が持つ役割・目標、ということです。
これを明確にイメージすることで、ミッションの成功確率が高まります。
一方で、ゴール達成の妨げとなる「ドリームキラー」にも注意が必要です。
彼らは過去のデータや現状の数字を根拠に、新しい挑戦を否定しがちです。
これに対抗するには、抽象度の高いコーポレートミッションを拠り所にすることが有効です。
【柔軟な組織づくり】
組織の柔軟性について触れておきましょう。
理想的な組織では、誰もがいつでもリーダーになれるよう訓練されています。
つまり、自分の役割(エンドステート)をこなしつつ、
より抽象度の高いポジションも担えるよう準備しておくのです。
これにより、急な人事変更にも対応でき、組織全体の強靭性が高まります。
【終わりに】
コーポレートコーチングは、組織と個人の成長を同時に実現する強力なツールです。
ゴール設定、エフィカシー、リーダーシップ、そして柔軟な組織づくり。
これらの要素を意識しながら、自院の成長戦略を見直してみてはいかがでしょうか。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
医療経営士1級(2023年合格)、中小企業診断士2次試験合格(2023年度)、次は登録。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。