【理論と実践】スイスチーズモデルで理解する事故の仕組み

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令和7年7月20日 医療・介護経営の理論と実践 2624号

■スイスチーズモデルで理解する事故の仕組み

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おはようございます。中神です。

■なぜ医療事故は起こるのか

日々の業務の中で「患者取り違え」「薬剤間違い」「検体の取り違え」
「血液型の間違い」「左右の取り違え」といったインシデントに関わることがあります。

これらの事故がなぜ起こるのか、そしてどうすれば防げるのかを、
今日は「スイスチーズモデル」という考え方を通じて一緒に学んでみましょう。

■スイスチーズモデルとは何か

スイスチーズには穴が開いていますよね。
医療現場も同じように、どんなに完璧なシステムを作っても、必ずどこかに「穴」があります。
この穴とは、人的要因、システムの不備、組織の問題、
環境的要因など様々な防護壁の弱点のことです。

通常、これらの穴は別々の場所にあるため、一つの穴があっても事故には至りません。
しかし、複数の穴が一直線に並んでしまったとき、
そこを通り抜けて重大な事故が発生してしまいます。

■現場でよくある事例を考えてみましょう

例えば、患者取り違えが起きるケースです。

第1の穴:同姓の患者が同じ病棟にいる(環境要因)
第2の穴:確認作業が忙しさでおろそかになる(組織要因)
第3の穴:患者確認の手順を「たぶん大丈夫」とスキップする(人的要因)
第4の穴:システムでのダブルチェック機能が不十分(技術要因)

これらの穴が偶然重なったとき、患者取り違えという重大な事故が発生してしまいます。

■私たちができること

事務職も、この安全の網目の重要な一部です。

・患者情報の正確な入力と確認
・診療科間の情報伝達の正確性
・検査予約時の患者確認
・薬剤情報管理での注意深さ

一つひとつは小さな作業でも、それが患者安全の大切な防護壁になっている、ということですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

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