【理論と実践】介護福祉の倫理から学ぶ、各専門職の違い(介護福祉経営士テキスト参照)

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令和6年7月29日 医療・介護経営の理論と実践 2269号

■介護福祉の倫理から学ぶ、各専門職の違い(介護福祉経営士テキスト参照)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

【はじめに】

令和6年度の診療報酬・介護報酬改定対応に奔走された医療機関が多いことでしょう。

・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携

を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じています。
令和8年の改定に向けて、引き続き、森(全体)を見て、木(個別項目)を見ていく必要がありますね。

【理由・参考書】

医療介護連携が重要視されていますので、介護福祉経営について大枠を学習しています。

介護福祉経営士テキスト基礎編1ー6
「介護福祉倫理学」が参考書です。

( テキストは以下からどうぞ。
https://www.jmpshop.jp/products/detail/852
「介護福祉経営士テキスト JMIP」で検索してください。 )

学習目標として、介護福祉経営士2級の受験を考えています。
こういった試験・テキストの良いところは知識や体系を網羅的に学べることです。
私自身の理解や補足確認した内容などが混ざりますので、
詳細や正確な内容を確認したい方は、テキストをご購入ください。

【本日の内容】

今日のテーマは「介護福祉の倫理から学ぶ、各専門職の違い」です。

医療と介護、どちらも「人を支える」という共通の目的を持つ専門職です。
しかし、それぞれの専門性ゆえに、視点やアプローチが異なることも事実です。
介護福祉の倫理を学ぶことで、より質の高いケアを提供するためのヒントが得られます。

1、なぜ倫理を学ぶのか?

倫理とは、専門職としての行動規範であり、
より良いケアを提供するための羅針盤のようなものです。

倫理を学ぶことで、
・専門職としての自覚を高める
・クライエントとのより良い関係性を築く
・倫理的なジレンマに直面した際の判断基準を持つ
といったメリットがあります。

2、介護福祉士の倫理から学ぶこと

介護福祉士は、「介護」という専門的な知識と技術を持つと同時に、
「社会福祉」という視点を持つ専門職です。
医療が「命を守る」ことを重視するのに対し、
介護福祉は「その人らしい生活を守る」「社会的な孤立を防ぐ」ことを重視します。

3、介護福祉士の倫理

利用者本位:利用者の意思を尊重し、主体的な生活を支援する
自立支援:利用者の能力を引き出し、自立した生活を促す
プライバシーの保護:利用者の尊厳を守り、個人情報を適切に扱う
専門的サービスの提供:専門的な知識と技術に基づき、質の高いサービスを提供する

といった原則に基づいています。

4、医療と介護、共通の価値・倫理

価値・倫理とは、その専門職が大切にするもの、
とるべき基本的態度の根拠・規範となるものです。

価値・倫理は2階層になっている、と考えられます。

医療と介護、それぞれの専門領域は異なりますが、共通の倫理基盤も存在します。

1階層は、対人援助職が共通して持つ知識・技術・倫理です。
2階層は、各分野の専門職が持つ持つ知識・技術・倫理です。

2階層以降、さらに細分化していくことで専門性の特化になります。
共通する部分を持ちながら固有の専門性を高めていく、ということです。

自分の分野の専門領域以外にも、興味関心を持ち、
必要に応じて、知識や技術を獲得していく姿勢も求められます。

価値とは、個人や社会、専門職が大切にするもの、願い、目標です。
倫理とは、価値を実現するための行動規範、約束事、ルールの体系です。
専門的な技術や知識に加えて、価値や倫理が加わってはじめて専門職と言えます。

5、対人援助職に共通する倫理と原則

ワーカーとクライエントという関係性、
これは、する人とされる人、とも言えます。

クライエントの幸せを手伝う立場にあるのが、ワーカーです。
「対人援助職」では、お客様であるクライエントが、
「ありがとうございました」といいます。
一般的な立場とは逆です。
この支配力の逆転現象が発生させる錯覚に注意することが必要です。
その錯覚を防ぐために、価値や倫理が役に立ちます。

6、共通の倫理基盤

1)ヒポクラテスの誓い

医療倫理の原点であり、患者への配慮や秘密保持などを謳っています。

2)生命倫理の4原則

善行原則、無危害原則、自律尊重原則、公平原則は、
医療だけでなく介護の現場でも重要な原則です。

3)バイオスティックの7原則

個別化の原則、受容の原則、意図的な感情表出の原則、
統制された情緒的関与の法則、非審判的態度の原則、
利用者の自己決定の原則、秘密保持の原則
等もあります。

これらの倫理原則は、医療・介護従事者にとって、
改めて振り返る価値があるのではないでしょうか。

7、倫理を活かして、より良いケアを

倫理的な視点を持ち、多職種と連携することで、
より質の高いチーム医療・ケアを提供することができます。

医療と介護、それぞれの専門性を尊重し、互いに協力することで、
患者さんや利用者さんのQOL(生活の質)向上に貢献していきたいですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。

◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
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この記事を書いたのは、こんな人。

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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。

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