【理論と実践】入退院支援の過去・現在・未来

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令和7年9月1日 医療・介護経営の理論と実践 2667号

■入退院支援の過去・現在・未来

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おはようございます。中神です。

入退院支援の取り組みが評価されるようになって、久しいですね!

■過去から

過去を振り返ると、2012(平成24)年度の診療報酬改定で、
「急性期病棟等退院調整加算1」と「急性期病棟等退院調整加算2」が新設!
という情報を発見しました。
それ以前にも、より限定的ですが、同系統の点数もありました。

入退院支援加算は、患者さんが住み慣れた地域で生活を継続できるように、
診療報酬改定を重ねて、名称や施設基準等も変わっていますが、
入院から在宅医療・介護へ円滑に移行を支える点数として重要性が増しています。

2040年には、年間約170万人が死亡する多死社会が到来し、
85歳以上の在宅医療需要は2020年から2040年にかけて62%増加すると見込まれており、
その重要性は一層高まっています。

■現在

現在、入退院支援加算や入院時支援加算の算定回数は年々増加傾向にあります。

しかし、「身寄りがなく同居者が不明な者」が73.4%、
「要介護・要支援状態の疑いがあるが未申請」が45.9%、
「入院前に比べADLが低下し退院後の生活様式の再編が必要」が34.8%を占めるなど、
退院困難な要因を抱える患者への対応が大きな課題です。

また、面会制限下での家族連携の難しさも指摘されています。

■これから

これらの課題に対応するため、ICTを活用した多職種連携が推進されています。

在宅医療情報連携加算や往診時医療情報連携加算が新設され、
在宅療養支援診療所を中心に活用されています。
ICTを用いた平時からの患者情報共有は、
円滑な入院受け入れや質の高い在宅医療の提供に繋がると期待されています。

さらに、令和6年度介護報酬改定では、
介護保険施設における協力医療機関との実効性のある連携体制が義務化され(3年間経過措置)、
病院では、協力対象施設入所者入院加算などの評価が新設されました。

(参考)
・令和7年度第10回 入院・外来医療等の調査・評価分科会 令和7年8月28日(木)
・中央社会保険医療協議会 総会(第 615 回)議事次第 令和7年8月 27 日(水)

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

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