【理論と実践】地方の介護事業所の現状と課題(介護福祉経営士テキスト参照)

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令和6年8月14日 医療・介護経営の理論と実践 2285号

■地方の介護事業所の現状と課題(介護福祉経営士テキスト参照)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

【はじめに】

令和6年度の診療報酬・介護報酬改定対応に奔走された医療機関が多いことでしょう。

・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携

を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じています。
令和8年の改定に向けて、引き続き、森(全体)を見て、木(個別項目)を見ていく必要がありますね。

【理由・参考書】

医療介護連携が重要視されていますので、介護福祉経営について大枠を学習しています。

介護福祉経営士テキスト基礎編2ー3
「介護福祉産業論」が参考書です。

( テキストは以下からどうぞ。
https://www.jmpshop.jp/products/detail/855
「介護福祉経営士テキスト JMIP」で検索してください。 )

学習目標として、介護福祉経営士2級の受験を考えています。
こういった試験・テキストの良いところは知識や体系を網羅的に学べることです。
私自身の理解や補足確認した内容などが混ざりますので、
詳細や正確な内容を確認したい方は、テキストをご購入ください。

【本日の内容】

今回のテーマは「地方の介護事業所の現状と課題」です。
地方における介護事業所の状況と課題について考えていきましょう。

1、地方の介護事業所の状況:地域区分と課題

介護保険制度では、地域ごとの人件費などを調整するため、地域区分が設定されています。
例えば、東京は1級地とされ、介護報酬の上乗せ割合が大きくなっています。

しかし、この地域区分は、面積の広さや寒冷地における燃料コストなど、
地域特有の事情を十分に考慮していないという課題があります。
地方では、都市部と比べて人材確保が難しく、
移動距離が長くなることで人件費や燃料費などのコストも増加する傾向があります。

2、変容する地域のニーズが求めるサービス:多角的な分析と政策的判断

都道府県による人口の増減率は大きく異なります。
地域差がある中で、画一的な施策を取りづらいことが正直なところです。
地域のニーズを的確に把握するためには、
人口や面積、世代構成、労働力、物価水準、賃金水準、産業別就業率、
失業率、持ち家率など、様々な指標を用いた多角的な分析が必要です。

地域によって、高齢化の進展度合いや産業構造、生活習慣などが異なるため、
当然、介護サービスに対するニーズも多様化します。
地域差があることは当然であり、その中で、政策的な判断が求められます。
多様性として捉える地域差、是正されるべき地域差、
全体的な底上げが必要な地域差を見極めることが求められます。

3、事例紹介:北海道池田町の介護サービス基盤

具体例として、北海道池田町の介護サービスの状況を見てみましょう。
池田町は、高齢化率が40%を超える地域です。

社会福祉協議会の介護事業の取り組みとして、
訪問介護の充実を図り、研修制度の充実など、様々な施策を打ちましたが、
一軒一軒の距離が遠く、効率的な運営が難しいのも実態です。

訪問入浴介護の取り組みでは、自宅での入浴が困難な高齢者に対し、
専門のスタッフが自宅を訪問して入浴サービスを提供しますが、
徐々に利用者は減っていきました。
デイサービスやショートステイなど、
他のサービスでも対応可能となったことも要因のように思われます。

居宅介護支援の取り組みでは、
ケアマネジャーが、利用者の状態や希望に合わせたケアプランを作成し、
適切なサービス利用を支援しています。
ただ、施設が多いため、施設への入居を希望する方も多く、担当数が減った、
ということも紹介されています。

4、地域を支える介護サービスの安定的供給と多職種との有機的連携:地域包括ケアの鍵

地方における介護サービスの安定的供給には、様々な課題があります。
特に、訪問介護における減算や人材不足は深刻な問題です。
地域包括ケアシステムの構築には、医療と介護の連携が不可欠です。
主治医とケアマネジャーの連携強化は、利用者の状態に応じた適切なサービス提供に繋がります。

また、地域のインフォーマルなサービス(ボランティア活動や町内会の活動など)と
事業所との連携も重要です。
互いに協力し合うことで、地域全体の介護力を高めることができます。

5、まとめ

地方の介護事業所の現状や課題を知ることは、
地域医療の発展に貢献することに繋がります。
地域を理解し、医療と介護の連携を強化し、
地域包括ケアシステムの構築に向けて取り組んでいきましょう。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。

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