【理論と実践】組織的な目標管理〜法人・部署・個人の目標がつながる仕組み〜

~医療・介護に関わる職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

ご友人等へのメルマガ紹介はこちらから。
https://www.mag2.com/m/0001682907

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
令和8年2月7日 医療・介護経営の理論と実践 2826号

■組織的な目標管理〜法人・部署・個人の目標がつながる仕組み〜

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おはようございます。中神です。

前回のブログでは、「目標を持つことの大切さ」についてお話ししました。

では、医療法人のような組織では、どのように目標を管理しているのでしょうか。

今回は、法人全体の目標管理の仕組みについてご説明します。

■法人の目標とは——組織全体の「進む方向」

医療法人も企業と同じく、組織として「どこに向かうのか」という
方向性が必要です。これが法人の目標です。

例えば:

「地域に必要とされる医療機関になる」
「患者さんの笑顔を引き出す医療を実現する」
「職員が生き生きと働ける環境を創る」

こうした法人全体の大きな目標があります。
これは、全ての部署・全ての職員が向かうべき共通の羅針盤となるのです。

■部署目標とは——法人目標を実現するための具体的な行動

では、一つの部署では、何をすればいいのか?

それが部署目標です。

部署目標は、「法人の目標を達成するために、この部署は何をすべきか」を
具体的にしたものです。

例えば、法人の方針が「地域に必要とされる医療機関になる」だとしたら:

外来診療部門の目標:「患者満足度を高める」「待ち時間を短縮する」
看護部の目標:「患者ケアの質を向上させる」「職員の教育体制を強化する」
事務部門の目標:「業務効率化によるコスト削減」「正確な事務管理」

このように、部署ごとに役割を果たすための目標が設定されます。

■定性目標と定量目標——「質」と「量」の両方が大切

さて、目標を立てるときに、もう一つ重要な考え方があります。
それは、定性目標と定量目標の区別です。

・定性目標とは

定性目標は、「質的な目標」です。
数字では測りにくいけれど、達成したい状態を表します。

例:

「患者さんに親切な対応ができるようになる」
「チームの雰囲気を良くする」
「職員のスキルを高める」

これらは大切な目標ですが、「本当に達成できたのか」を
判断するのが難しいという課題があります。

・定量目標とは

一方、定量目標は「量的な目標」です。数字で明確に測ることができます。

例:

「患者満足度を80%以上にする」
「外来患者数を月100人増やす」
「職員研修参加率を100%にする」

定量目標があることで、進捗が明確になり、
達成度合いを客観的に判断できるのです。

■両方が必要な理由

実は、定性目標と定量目標は両方必要です。

定量目標だけでは、数字の奥にある「本当に大切なこと」を見失います。
定性目標だけでは、進捗が曖昧になり、改善のしようがありません。
二つを合わせることで、初めて意味のある目標管理ができるのです。

■BSC(バランスド・スコアカード)という考え方

医療機関の目標を考えるときに、もう一つ有効な視点があります。
それがBSC(バランスド・スコアカード)です。

BSCは、組織の目標を4つの視点からバランスよく考える方法です。

■4つの視点

・財務の視点
「経営を安定させるために、どの程度の収益が必要か」
例:収益目標、コスト削減、経営効率化

・顧客の視点
「患者さんや地域の皆さんにどんな価値を提供するか」
例:患者満足度、診療の質、地域での評判

・内部プロセスの視点
「目標を達成するために、社内の業務プロセスをどう改善するか」
例:業務効率化、待ち時間短縮、情報システムの整備

・学習と成長の視点
「職員がどのようにスキルアップし、組織として成長するか」
例:研修体制、キャリア開発、人材育成

医療機関では、つい「患者さんのために」という1つの視点だけで
考えてしまいがちです。しかし、BSCの考え方を使えば、
財務・顧客・業務・人材といった様々な視点からバランスよく目標を設定できます。

■最後に

新入職員であれ、ベテランの職員であれ、
「目標を持つこと、それを実行すること、振り返り改善すること」の繰り返しが、
スタッフの成長につながり、医療法人全体の成長につながりますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。

◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
https://hcmi-s.net/weblesson-hcm/jmp_consult_01/  (講座)
https://healthcare-mgt.com/article/iryo/jmp_consulting01/  (紹介)

◇過去の内容、記事はこちらから是非(^-^)
https://wakuwaku-kokoro.net/

◇試験勉強や本の学びをアウトプットしているYouTubeチャンネルは、こちらです(^-^)
https://youtube.com/channel/UC_PiglYG9qTBjlJ3jt3161A

この記事を書いたのは、こんな人。
ーーーーーーーーーーーーーーー
中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA