【理論と実践】補助金を活用した生産性向上〜小規模病院でも使える支援策〜
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令和8年2月26日 医療・介護経営の理論と実践 2845号
■補助金を活用した生産性向上〜小規模病院でも使える支援策〜
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おはようございます。中神です。
■設備投資が横ばいの理由
前回まで、中小企業の厳しい現状と価格転嫁の重要性をお伝えしました。
今回は「生産性向上」をテーマに、実務で活用できる補助金制度を見ていきます。
中小企業の設備投資は横ばいが続いています。一方で貯蓄額は増加。
「お金はあるはずなのに投資していない」―これが現実です。
背景には、「投資に踏み切れない」「何に投資すべきかわからない」
という課題があります。そこで活用したいのが各種補助金です。
■中小企業省力化投資補助金
この補助金には2つのタイプがあります。
【カタログ型】
・メーカーが登録した製品から選んで導入
典型例としては、以下の通りです。
スチームコンベクションオーブン
自動掃除ロボット
無人搬送車(AGV)
厚生労働省の業務改善助成金と重複する部分もあります。
【オーダーメード型】
・工場ライン等への省力化装置の個別設計・導入
補助上限額・交付条件がカタログ型と異なります。
これらは、中小企業に該当するような小規模病院であれば
自動搬送ロボット(薬剤・検体の搬送)などで、
活用できるものがあるかもしれません。
大病院では既に導入済みのものも、
小規模病院・クリニックではこれから、という設備が多いはずです。
■IT導入補助金
約10年の歴史を持つ補助金。
通常枠とインボイス枠があります。
対象:ソフトウェア・ITツールの導入費用
デジタル化の段階は4段階:
段階1:紙や口頭中心(非デジタル化)← 12%の企業がここに留まる
段階2:デジタリゼーション
段階3:デジタライゼーション
段階4:DX
段階1から脱却するための支援として有効です。
■ものづくり補助金
革新的製品開発・生産プロセス改善が要件。
製造業が中心ですが、サービス業でも活用可能なケースがあります。
賃上げ要件を満たすと補助率UPなどの加算があります。
■小規模事業者持続化補助金
小規模事業者・個人事業主が主な対象。
申請書は自分で作ることが基本です。
コンサルタントが代わりに作成するのではなく、
事業者自身が「自分の会社はこういう状況で、こう困っているので、
こういう支援がほしい」と、生の声で書いた方が通りやすい。
では、診断士の役割は何でしょうか。
・申請書を見せてもらい、改善点を助言
・客観的データの活用方法を提案
・視点の追加を提案
ただし「書類作成」そのものは行政書士法との関係で注意が必要です。
計画を練り上げていく支援が診断士の本領です。
■新事業進出補助金
旧「事業再構築補助金」に近いコンセプト。
新分野進出・業種転換が要件。
重要な注意点は、対象経費に「建物費」が含まれます。
工場の新設・改築も対象になりますが、研修では警告がありました。
「補助金ありきで事業転換すると、将来の廃業リスクがある」です。
事業再構築補助金では、補助金目当てで無理な転換をした結果、
廃業に至ったケースが多数報告されています。
出発点は「やりたい新事業」であるべき。
補助金は後からついてくるものです。
■診断士ができること
事業計画の策定支援
計画内容の練り上げ
客観的視点の提供
■診断士ができないこと
申請書類そのものの作成代行
この線引きを意識した支援が必要です。
小規模病院・クリニック(医療機関)での活用イメージとして、
省力化投資補助金 → 自動化設備導入
IT導入補助金 → 電子カルテ・予約システム高度化
事業承継補助金 → 院長交代時の設備更新・専門家活用
などがありそうです。
診断士として、これらの制度を組み合わせた支援戦略を描くことが重要です。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

