【理論と実践】資金をつなぐ国の支援制度 融資と信用保証
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令和5年2月14日 病院経営の理論と実践 1738号
■資金をつなぐ国の支援制度 融資と信用保証
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
〜最近のブログのテーマ〜
・平日は、中小企業診断士関係
・土日は、医療・介護経営関係
今日は、平日ですので、中小企業診断士関係です。
最近の参考図書は、「中小企業白書」です。
〜今日のテーマ〜
第2節「感染症下の中小企業政策 」
売上高の減少により、利益水準の低下や、運転資金の確保、
将来の不確実性に備えた資金繰りの確保等のために、資金調達が必要となる企業が増加した。
政府や金融機関による大規模な資金繰り支援が実施・継続された。
感染症流行後に実施された代表的な各種資金繰り支援策の実績について確認していく。
「融資・保証・条件変更」(1)
大きく3つの内容です。
政府系金融機関の融資、劣後ローン、信用保証の承諾件数の推移です。
・政府系金融機関における融資承諾件数の推移
2020 年3月 17 日に「新型コロナウイルス特別貸付」の取扱いを開始し、申込みが急増した。
また、(株)商工組合中央金庫でも危機対応業務の一つとして
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を立ち上げ、申込みが急増した。
2021 年においては、融資承諾件数が再び急増することはなく、
足元でおおむね横ばいとなっている。
・新型コロナ対策資本性劣後ローンの承諾件数の推移
資本性劣後ローンは、借入金でありながら、民間金融機関等の債務者の評価において、
「自己資本」と見なして取り扱うことが可能である。
借り手の企業にとっては、債務超過の解消等で財務の安全性が高まったという評価を得ることで、
民間金融機関から追加融資を受けやすくなる効果が期待できる。
2022 年2月末時点で、約 6,100 件、約 8,700 億円の融資を承諾している。
・信用保証協会への信用保証の承諾件数の推移
5月 1日から民間金融機関における実質無利子・無担保融資制度が立ち上がると、
これに伴う信用保証の申込件数が急増している。
また、2021 年4月より、
金融機関による中小企業に対する継続的な伴走支援や経営行動計画書の作成等を条件に、
信用保証料の事業者負担を 大幅に引き下げる「伴走支援型特別保証制度」が設けられた。
とあります。
売り上げ減による直接的な影響として、資金繰りが大きな問題になります。
そこで、政府系金融機関による貸付によって、資金を確保すること。
劣後ローンによる借入や信用保証を行いやすくすることで、民間の金融機関からの資金調達を行いやすくすること。
これらが有効ですね。
ちなみに、資本性劣後ローンとは何でしょうか?
劣後とは、債権という視点でいえば、優先順位が低く、回収しにくい、という意味です。
会社が倒産した場合に回収できる可能性が極めて低いという点で、株式(特に無議決権株式)と性格が似ていますね。
よって資本性が高い、ということになります。
資本と認識される、つまり、負債ではないので、自己資本比率・負債比率といった財務状況はよく見えます。
このような資金繰りの支援があったからこそ、生き残った中小企業が多かった、ということも納得ですね。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。