【理論と実践】ダナドコの視点「誰に、何を、どうやって、その効果」(中小企業診断士2次試験 事例2)
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令和5年9月27日 病院経営の理論と実践 1963号
■ダナドコの視点「誰に、何を、どうやって、その効果」(中小企業診断士2次試験 事例2)
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。
実際に問題を解いています。
今回は、令和4年度の事例2の第3問より、
ダナドコの視点「誰に、何を、どうやって、その効果」です。
【第3問】(配点 20 点)
1)問い
アフターコロナを見据えて、B 社は直営の食肉小売店の販売力強化を図りたいと考えている。
どのような施策をとればよいか、顧客ターゲットと品揃えの観点から 100字以内で助言せよ。
2)公開されている設問の趣旨
自社の成長事業を強化するためのターゲティング戦略について、助言する能力を問う問題である。
3)初見の所感
直営の食肉小売店の販売力強化に対する助言ですね。
ターゲットについては、「地元の人、観光」という記載がありましたので、
お土産も踏まえた品揃えも考えられるかもしれません。
大前提であるターゲッティングをした上で、どんな品揃えをすれば良いか、2つ問われています。
このターゲッティングを失敗すると・・・、大きく転びますね。
4)与件文からの候補の抽出
・大規模な田畑を所有する古くからの住民。
・現役世代が家族で居住する集合住宅。
・直営の食肉小売店では対面接客による買物客のニーズに合わせた販売。
・高い技術力を有する職人を B 社に招き入れ、良質でおいしい食肉加工品を製造できる体制。
・B 社は最高級のハムやソーセージ、ローストビーフなどの食肉加工品を自社ブランドで開発できる。
・単品販売もできるうえ、詰め合わせれば贈答品にもなり、
これら食肉加工品は直営小売店や高速道路の土産物店、道の駅などで販売。
・B 社は自社工場という加工の場をもつことによって、個々の顧客の要望に応じた納品が可能。
・直営小売事業が 1 割。
・コロナ禍の巣ごもり需要拡大の影響で、開業以来、
とくに何の手も打って来なかった食肉小売店での販売だけが急上昇した。
・料理の楽しさに目覚めた客や、作りたての揚げ物を買い求める客が、
食肉専門店の魅力に気づいて足を運ぶようになった結果だった。
5)考察
(1)ターゲットに関するキーワードは、
・大規模な田畑を所有する古くからの住民
・現役世代が家族で居住する集合住宅
・巣ごもり需要拡大の影響
・料理の楽しさに目覚めた客
・作りたての揚げ物を買い求める客
(2)品揃え・方法については、
・料理ニーズに合わせた半加工商品の充実や講義商材としての料理教室の開催
・冷凍食
・作り立ての揚げ物のラインナップを強化
(3)その効果として、
・最終消費者への直接販売の機会を増やし、高付加価値を図る。
といった感じでしょう。
(4)100文字でまとめるとしたら、
ターゲットは、現役世代。品揃えは、作り立ての揚げ物のラインナップ強化。
料理ニーズに合わせた半加工商品・冷凍食の販売に加え、料理教室の開催で需要を喚起。
最終消費者への直接販売の機会を増やし、高付加価値。
としました。
6)答え合わせ
「ふぞろいな合格答案(同友館)」を参考にしています。
ダナドコの視点が求められますね。「誰に、何を、どうやって、効果」です。
(1)まず、ターゲット(誰)といえば、どうでしょうか?
・デモ(人口統計)、ジオ(地理)、サイコ(心理)の切り口です。
それを踏まえて考えると、明確な顧客ニーズとして、
「料理の楽しさに目覚めた客、作りたての揚げ物を買い求める客」とありました。
デモグラフィックの視点の「現役世代」にも間違っていないと思いますが、
その後の、「何を、どうやって」という施策につなげていく場合、
サイコグラフィックの視点の「料理の楽しさ、作りたての揚げ物を求める」の方が具体的です。
解答の他の構成との調和が大事ですね。
(2)次は、そのターゲットに対して、何を売るか、ですね。
食肉加工品(私は半加工品と書きましたが)や作りたての揚げ物については言及できましたが、
B社の強みである高品質ということにも触れられたらよかったかな、と思います。
(3)その施策として何がよいでしょうか?
ラインナップを増やす(品揃えを増やす)という点は、OKですが、
直接販売ならではの「ニーズに合わせた」品揃えという観点も欲しかった!(自分に対し)ですね。
料理の楽しさに目覚めた客への更なる施策として、料理教室もその一つで、良い視点でした。
(4)その効果は何でしょうか?
「販売力強化」です。
設問にある内容でした。
設問に答えの要素の一部がある。そんな感じがしますね。
7)終わりに
概ねOKでした。
ターゲッティングのところの分類が切れ味がイマイチでしたので、
デモ(人口統計)、ジオ(地理)、サイコ(心理)の切り口は押さえておきたいと思います。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。