【理論と実践】サービス供給主体の多様性と利用者主体の課題(介護福祉経営士テキスト参照)

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令和6年8月8日 医療・介護経営の理論と実践 2279号

■サービス供給主体の多様性と利用者主体の課題(介護福祉経営士テキスト参照)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

【はじめに】

令和6年度の診療報酬・介護報酬改定対応に奔走された医療機関が多いことでしょう。

・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携

を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じています。
令和8年の改定に向けて、引き続き、森(全体)を見て、木(個別項目)を見ていく必要がありますね。

【理由・参考書】

医療介護連携が重要視されていますので、介護福祉経営について大枠を学習しています。

介護福祉経営士テキスト基礎編2ー3
「介護福祉産業論」が参考書です。

( テキストは以下からどうぞ。
https://www.jmpshop.jp/products/detail/855
「介護福祉経営士テキスト JMIP」で検索してください。 )

学習目標として、介護福祉経営士2級の受験を考えています。
こういった試験・テキストの良いところは知識や体系を網羅的に学べることです。
私自身の理解や補足確認した内容などが混ざりますので、
詳細や正確な内容を確認したい方は、テキストをご購入ください。

【本日の内容】

今回は、介護サービスの供給主体について、
その多様性と利用者主体の課題について考えていきましょう。

1、契約制度下における供給主体の多元化:福祉ニーズの変化と制度改革

かつて、福祉ニーズは、行政による措置制度で対応していました。
貨幣的なニーズから非貨幣的なニーズへのシフト、
高齢化の進展やニーズの多様化に伴い、措置制度では対応しきれなくなりました。

また、老人福祉と老人保健という二つの異なる制度でサービスが提供されていたため、
手続きや利用者負担に不均衡が生じていました。
これらの問題を解消するために導入されたのが、介護保険制度です。

介護保険制度では、公的福祉セクター(国や地方公共団体、社会福祉法人など)、
民間福祉セクター(NPO法人など)、インフォーマル・セクター(町内会など)、
民間営利セクター(株式会社など)といった多様な主体がサービスを提供しています。

「福祉多元主義」と呼ばれる状況は、
多様な主体がそれぞれの強みを活かしてサービスを提供することで、
利用者のニーズに合った多様なサービスが提供できるというメリットがあります。

一方、営利企業の参入により、採算性に課題が生じた時に、
継続性の確保、利用者の保護、サービスの質の確保といった課題も浮上しています。

2、福祉サービスの供給主体の類型:それぞれの役割と特徴

介護サービスの供給主体には、主に以下の類型があります。

1)社会福祉法人
社会福祉事業を行うことを目的とした非営利法人です。
税制上の優遇措置がある一方で、理事会や評議員会などの組織運営が求められます。

2)営利法人
株式会社などが該当し、介護保険制度の導入以降、多くの企業が参入しています。
収益を上げる必要性があるため、サービスの差別化や付加価値の向上が求められます。

3)医療法人
医療を提供することを目的とした法人です。
医療と介護の連携を強化するため、介護サービスを提供する医療法人も増えています。

4)特定非営利活動法人(NPO法人)
社会貢献活動を目的とした非営利法人です。
地域密着型のサービス提供や、新たなニーズへの対応などに強みを発揮します。

3、サービス提供における利用者と供給主体の関係:利用者主体の課題と事業者の責任

介護保険制度では、利用者が主体的にサービスを選択できる
「利用者主体」の原則が掲げられています。
しかし、複雑で多様なサービスの中から自分に合ったものを選ぶことは容易ではありません。

利用者にとって適切な情報を得る難しさ、サービス内容や契約に関する理解不足、
事業者による不適切な勧誘など、様々な課題が存在します。

そこで、事業者には、利用者の権利を尊重し、サービス内容や契約について
丁寧に説明する責任があります。
また、サービスの質の向上、地域貢献、説明責任(アカウンタビリティ)や
法令遵守(コンプライアンス)も求められます。

過去には、営利法人が採算性が悪くなったことにより撤退し、
利用者がサービスを受けられなくなるという事態も発生しました。
このような事態を防ぐためにも、事業者は利用者との信頼関係を築き、
継続的なサービス提供に努める必要があります。

4、まとめ:医療従事者としての視点

医療従事者として、介護サービスの供給主体の多様性や
利用者主体の課題を理解することは、患者さんやその家族の生活を支える上で重要です。
多様な主体と連携し、利用者の視点に立ったサービス提供を心がけましょう。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。

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