【理論と実践】特別養護老人ホームの経営課題に迫る(介護福祉経営士テキスト参照)

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令和6年8月9日 医療・介護経営の理論と実践 2280号

■特別養護老人ホームの経営課題に迫る(介護福祉経営士テキスト参照)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

【はじめに】

令和6年度の診療報酬・介護報酬改定対応に奔走された医療機関が多いことでしょう。

・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携

を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じています。
令和8年の改定に向けて、引き続き、森(全体)を見て、木(個別項目)を見ていく必要がありますね。

【理由・参考書】

医療介護連携が重要視されていますので、介護福祉経営について大枠を学習しています。

介護福祉経営士テキスト基礎編2ー3
「介護福祉産業論」が参考書です。

( テキストは以下からどうぞ。
https://www.jmpshop.jp/products/detail/855
「介護福祉経営士テキスト JMIP」で検索してください。 )

学習目標として、介護福祉経営士2級の受験を考えています。
こういった試験・テキストの良いところは知識や体系を網羅的に学べることです。
私自身の理解や補足確認した内容などが混ざりますので、
詳細や正確な内容を確認したい方は、テキストをご購入ください。

【本日の内容】

今回は、「特別養護老人ホームの経営課題に迫る」というテーマです。
特別養護老人ホーム(特養)の経営課題について、確認してみましょう。

1、特別養護老人ホームの経営状況:多様な課題と二極化

特養は、介護保険制度における中心的役割を担う施設ですが、
その経営状況は決して楽観視できるものではありません。
ユニット型への移行、介護報酬のマイナス改定、多様なサービス提供主体の参入、
人材確保の難しさ、処遇改善の必要性など、多くの課題を抱えています。

規模の経済が働く特養の収支は良く、そうでない特養の収支は悪い傾向にあります。
黒字施設と赤字施設の二極化が進んでいます。
社会的課題を解決するという側面も強く、
社会性と事業性の両立が求められる難しい状況にあると思います。

2、収益構造、コスト構造:持続可能な経営を目指して

特養の経営においては、持続可能な適正利益を確保することが重要です。
しかし、補助金や交付金の縮小により、
運営の視点に加え、経営の視点も重要になってきました。
内部留保の適切な活用や稼働率の維持が重要となります。

黒字施設と赤字施設の違いは、稼働率の維持に成功しているかどうかが大きな要因です。
空床を埋めるための入所調整や、入所待機者の適切なマネジメントが求められます。

3、サービスマネジメント、リスクマネジメント:質の向上とリスクへの備え

サービスの質の向上は、特養経営における最重要課題の一つです。
サービスの標準化やマニュアル化は、画一的なケアを招くという懸念もありますが、
実際には質の安定と職員のスキルアップに繋がります。

また、利用者や家族からのクレームに適切に対応することで、
顧客満足度を高めることも重要です。
クレームは、サービス改善の貴重な機会と捉え、真摯に向き合う姿勢が求められます。

リスク管理も重要な経営課題です。
介護サービス上の事故、感染症、地震などの災害に備え、
職員教育やマニュアル整備、保険加入など、多角的な対策が必要です。

4、ユニットケアと個別ケア、ターミナルケア:新型特養の課題と終末期ケア

近年、従来の多床室型から個室ユニット型の「新型特養」への移行が進んでいます。
新型特養は、プライバシーが守られ、家庭的な雰囲気の中で生活できる、
というメリットがありますが、
一方で、職員配置基準の緩和による人手不足や、重度化に対応できる体制整備の遅れ、
高コスト化などが課題として指摘されています。

また、特養におけるターミナルケアも重要なテーマです。
終のすみかとしての機能を果たすようになってきている特養において、
最期までその人らしく生きることを支援するためにも、
医療従事者と介護職員が連携し、多職種協働でケアにあたる必要があります。

5、まとめ

特養の経営課題を理解し、その解決に貢献することは、
地域の高齢者の生活を支えることに繋がります。
医療と介護の連携を強化し、質の高いケアを提供できるよう、共に努力していきましょう。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。

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