【理論と実践】総合診療専門医研修プログラム- 医療の未来を支える新しい専門領域

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令和7年7月7日 医療・介護経営の理論と実践 2611号

■総合診療専門医研修プログラム- 地域の未来を支える新しい専門領域

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おはようございます。中神です。

今日は総合診療専門医について、私が勤める病院で研修があったので、
(いみず総合診療専門医の研修プログラムの開設記念研修)
シェアします。

■医師に求められる2つの道

医師には大きく分けて2つの選択肢があります。

まず、専門性を高めて、その専門性の高い治療を必要とする人を助ける道。
次に、広く知識を習得し、より広い領域の患者を助ける道。

総合診療は、2つ目の道です。

特定の疾患や臓器に特化するのではなく、
患者さん全体を包括的に診る「まるっと患者さんそのものをみれる医師」を目指します。

■利他の精神 – 他者のために

地域医療への貢献とは何でしょうか。

患者が医療を必要とするときはどんな時かといえば、
「病」という苦しみをなくして欲しいときですよね。

医療は、「抜苦与楽」。
まず患者の苦しみを取り除くことから始まります。

そのために必要なのは、

聞く力 – 患者の声に耳を傾ける
同定する力 – 問題を特定する
分析する力 – 根本的な原因を探る

さらに、一人の医師では限界があります。
多くの人と協力することで、より大きな成果を上げることができます。
そして、研究発表による知識の共有も大事な取り組みです。
壁にぶつかり乗り越えた結果を、
直接、接することができる人たち以外にも、広く共有していくことで、
医療全体の質向上に貢献します。

■自利の側面 – 自己の成長

個性に応じた活躍の場として、
それぞれの医師が持つ個性や強みを活かせる場としてのプログラム。
老い、病、死への向き合いとして、
自分自身の未来にも向き合えるようになることで、
より深い人間理解を得ることができます。

■19番目の基本領域として – これまでの課題

総合診療専門医は、医師の基本領域として正式に認められた19番目の専門分野です。
制度ができる前の従来の総合診療医は「野生種の鮎」のような存在。
野で育つ優秀な医師もいましたが、
中には「弱々しい鮎」として脱落してしまう人もいました。

また、感覚では伝えられないこともあり、
いわゆる「技」の伝承も課題です。

■質の担保への取り組み

そこで、専門医制度として確立することで、質の担保が可能になりました。
優れた医師の存在だけでなく、
その技術や知識を体系的に次世代に伝承するプログラムが整備されています。

■時代の変化への対応

現代社会では、生活様式、人種、価値観、貧富の差、性の多様化が進んでいます。
さらに高齢者の増加という大きな課題もあります。
専門領域を診る医師も必要ですが、
「まるっと患者さんそのものをみれる医師」の需要が高まっています。

■「野に放っても生き残ることができる鮎」の育成

総合診療専門医として、特に求められる資質・能力は、

連携能力 – 多職種・多機関との協働
地域をみる視点 – 地域全体の医療ニーズの把握
包括的な診療能力 – 患者を全人的に診る力

■未来への展望

多様性と高齢化が進む未来において、
総合診療専門医の役割はますます重要になってきます。
専門医療と地域医療をつなぐ架け橋として、また患者さんに最も身近な医師として、
これからの医療を支える存在となる、と感じる内容でした。

ご参考までに当院のホームページのURLです!

https://www.shinseikai.jp/staff/general_p/

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

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