【理論と実践】病院経営の要は「粗利」にあり。数字で語る経営改善!
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令和7年10月21日 医療・介護経営の理論と実践 2717号
■病院経営の要は「粗利」にあり。数字で語る経営改善!
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おはようございます。中神です。
先日参加した病院経営セミナーで、大きな学びがありました。
■粗利を見る
キーワードは「粗利」です。
講師が強調していたのは、単価を上げることではなく、
粗利を上げる視点の重要性です。
特に印象的だったのは、
「利益の根源は入院にあり、外来は粗利が少ない」という指摘です。
入院につながるかどうか、は極めて大事。
また、外来であれば、粗利×患者数で見ることで、
実質的な利益の増減が見えてきます。
■入院を見る
経営指標として重要なのが「予定入院率」。
理想的なゴールドゾーンは、予定入院53-55%、予定外45-47%とのこと。
予定入院は、単価が高く、手術実施率も高く、在院日数も短く、
安定稼働につながる特徴があります。
外来は利益率が低いからといって、全く無しで良いか、というと、
そうではありません。
入院への入口として外来は、大事なルートと言えます。
とはいえ、日本全体で、外来患者数自体が減っている中で、
外来を増やそう!というのは、現実的ではありません。
そこで大事なのが、紹介や精密検査入院を増やせる、
中身に着目し、戦術を練っていくことが求められます。
■数字を組織に落とし込むには
興味深かったのは、組織に数字文化を浸透させる工夫です。
職種ごとで、どのように訴えるかは異なります。
例えば、医師であれば数字をしっかり準備することが言えます。
また、経営改善を「患者と地域のため」というストーリーで語ることも重要です。
経営が悪化し、その地域から病院がなくなった場合に、不利益を被るのは誰でしょうか。
地域の方です。
地域のために、経営の視点が必要です。
■どの程度の数字を見るか
では、どの程度の数字を見れば良いでしょうか。
KPIは10-20程度に絞り、グループ内や
全国平均との比較、累積・月次・前年比など多角的に分析します。
項目が、多すぎると逆効果になります。
「評論家はいらない。変革、行動、調整してこその事務職」です。
数字を武器に、現場感覚と経営視点のバランスを取りながら改善を進める。
それが持続可能な病院経営の鍵でしょう。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
https://hcmi-s.net/weblesson-hcm/jmp_consult_01/ (講座)
https://healthcare-mgt.com/article/iryo/jmp_consulting01/ (紹介)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。