【理論と実践】組織・集団における「力」と「愛」のバランスを取る

~医療・介護に関わる職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

ご友人等へのメルマガ紹介はこちらから。
https://www.mag2.com/m/0001682907

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
令和7年11月11日 医療・介護経営の理論と実践 2738号

■組織・集団における「力」と「愛」のバランスを取る

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おはようございます。中神です。

本日も、組織・集団について、考えてみたいと思います。

■組織・集団のプロセス 〜二つの相反する落とし穴〜

ーーーーー

集団のプロセスは、二つの相反する落とし穴に陥りやすい。

・過度の均質化、つまり集団思考である。
全員一致思考で(力不足の愛)、それゆえに合意が間違っているのを見誤る。

・過度の分化、つまり断片化である。
各人各様の見方があり(愛不足の力)、そえゆえに一丸となって前に進めない。

この両極端の間をよろめき続けた。

『未来を変えるためにほんとうに必要なこと(アダム・カヘン)』(英治出版)

ーーーーー

ここで、力や愛と言われているのは何でしょうか。

力と愛には、それぞれ生成的な面と、退行的な面があります。

「力」の生成的な面とは、する力、いわゆる実現する力、
退行的な面とは、させる力、他者からの圧力、と理解しています。

「愛」生成的な面とは、他者を認め、尊重し、結びつける力、
退行的な面とは、感傷的で、実行力が伴わない状況、と理解しています

■過度の分化と、過度の均質化

これを踏まえて、冒頭の言葉を振り返ってみましょう。

「過度の分化、つまり断片化は、各人各様の見方があり(愛不足の力)、
そえゆえに一丸となって前に進めない。」

組織における各部署が蛸壺化することがあります。
縦組織の意見が強い場合に発生することです。

同じ組織にいながら、なぜ、分かり合えないのでしょうか。
特に、医療機関は、専門職の集まりであり、お互いの考えが強くなりがちです。

自分たちの考えを押し付け、話を聞かない、そんな状態こそ、
「愛がない」と言えるでしょう。

お互いに、結び付こう、対話をしよう、という思いを持ち、
行動することがスタートです。

「過度の均質化、つまり集団思考は、全員一致思考で(力不足の愛)、
それゆえに合意が間違っているのを見誤る。」

仕事において仲良しクラブでは、事業を進めることはできません。

和気あいあいと過ごすことを中心に考えてしまい、
本来、実行すべきことを実行できず、
決断すべきことを決断できず、という状態にあっては、
法人として目指す未来に向かうことはできません。

だからこそ、どこに向かうのかを明確にし、
たとえ、嫌がられることであっても、
言うべきことを言う、やるべきことをやる、という行動が求められます。

■「力」と「愛」の間を歩く

そして、大事なのは、私たちは、この両方の立ち位置の間で、
バランスをとりながら、よろめきながら、前に進むことが求められます。

力に偏ることがあれば、愛に偏ることもあります。
どちらが欠けても、いきたい未来に行けません。

力を行使して、嫌がられ、落ち込むこともあるでしょう。
愛に傾倒して、物事が進まないこともあるでしょう。

その状態を忌避するのでなく、
「こうなるのは自然なこと」、「少しずつでも前に進んでいる」と
達観して(明らかにみて)日々を過ごすことが大事だと感じます。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。

◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
https://hcmi-s.net/weblesson-hcm/jmp_consult_01/  (講座)
https://healthcare-mgt.com/article/iryo/jmp_consulting01/  (紹介)

◇過去の内容、記事はこちらから是非(^-^)
https://wakuwaku-kokoro.net/

◇試験勉強や本の学びをアウトプットしているYouTubeチャンネルは、こちらです(^-^)
https://youtube.com/channel/UC_PiglYG9qTBjlJ3jt3161A

この記事を書いたのは、こんな人。
ーーーーーーーーーーーーーーー
中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA