【理論と実践】経営危機、構造変革、財源配分の三重課題
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令和7年11月22日 医療・介護経営の理論と実践 2749号
■経営危機、構造変革、財源配分の三重課題
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おはようございます。中神です。
次期診療報酬改定において、
期待されること、果たさなければいけないことは、
喫緊の経営危機の解決、
医療提供体制の構造的な変革、
財源の最適配分、
といえます。
いわゆる、メリハリのある対応が求められます。
診療報酬改定で、自院の機能がどのように評価されるのか、
変わる点、変わらない点について詳細に把握する必要があります。
今回は、経営危機、という視点で確認してみましょう。
■経営危機とは
医療法人立の病院の2024年度の医業利益率は、
平均値がマイナス1.1%、中央値がマイナス1.2%といずれもマイナスであり、
医業利益が赤字の病院の割合は58.9%と過半数を超えています。
これは、異常な事態です。
医業利益とは、営業利益と同義と考えて良いです。
本業(医業法人であれば医療サービスの提供)によってど
れだけ利益を生み出しているかを示す指標です。
その指標が赤字、ということは、
収益に対し、サービス提供に必要な費用が大きい、ということですので、
収益を増やさざるを得ませんが、
公定価格の中で、難しい、というのが現状です。
特に、高度急性期や急性期に分類される病院は、
他の分類と比較して利益率が低い傾向にあります。
(例:高度急性期で平均△1.0%、急性期Aで平均△2.4%)。
さらに、2023年度から2024年度にかけて、
医業収益の増加以上に医業費用が増加したため、
多くの病院類型で医業利益が減少しています。
■これからどうなるか
2025年度は、さらに悪化していることでしょう。
支払い側は、このような経営状況のデータを踏まえ、
医療機関ごとの費用構造や医療機能に応じたきめ細やかな対応、
すなわち「メリハリのある対応」が不可欠であると主張しています。
このメリハリのある対応とは、どのようなことが考えられているか、
みていきましょう。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

