【1384】 救急搬送の状況を把握していますか?
~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~
1384日。がみチャンネルより、中神がお届けします(^_^)
今日のテーマは、「救急の受け入れは、入院につながる、地域の安心につながる」です。
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係がありません。全ての文責は私個人に属します。)
今日のテーマは3つです!
・内科系?外科系?
・入院率は?
・受け入れ率は?
経営資源といえば、人・物・金・情報です。
その経営を考えるにあたって、収益は貴重な要素です。
その収益は、単価と患者数の掛け算です。
最近は、その患者さん、という視点から記事を書いています。
患者数の増減は、病院経営に大きな影響を与えます。
毎月の外来患者数や入院患者数をチェックするのは、病院にとって当然です。
患者数が極端に減っていれば、何かしらの要因があります。
分析し、必要があれば対策を立てる必要があります。
入院経路は大きく3つあります。
・外来
・救急搬送
・紹介
本日は、救急搬送について考えてみたいと思います。
救急搬送の分析において大事なことは何でしょうか。
1、内科系?外科系?
まずは、救急搬送の大枠の確認ですね。
自院の診療体制によって大きく変わる点です。
その他、診療科別で分けたり、疾患別で分けて考えると良いです。
内科系と外科系と、どちらの入院が多いのか、自院の診療機能、受け入れられる体制を客観的に見ることができます。
2、入院率は?
救急から入院につながっているかどうか、ということも確認しておきましょう。
救急搬送件数が100件あったとしても、入院に全くつながっていないとすれば、それは、軽症患者さんの搬送が多い、ということです。
もちろん、軽傷だから良い・悪いということはないです。
急性期の病棟、地域包括ケアの病棟、どの病棟を持っているかで役割は変わります。
しかし、入院につながっているかどうか、という点は、病院の機能を問われる貴重なポイントです。
3、受け入れ率は?
救急の受け入れ体制が整っていたとしても、その時の状況や医療機能によって受け入れられないこともあります。
大きく2つ。
満床だったか、専門外で受け入れられなかったのか、です。
満床で受け入れられない割合が高ければ、救急を受けるためのベッドを準備する必要があります。
ベッドが埋まってしまっているのであれば、DPC2期間を超えた疾患の適切な退院支援、他院への転棟などが考えられます。
社会資源の把握と適切な活用も重要ですので、ケアマネジャーさんとの交流も必須です。
ベッドが空いていないと受け入れられないですから、状況を見極めた対策が必要になります。
専門外となると、医療機能そのものを問われますから、素直に他院への搬送を案内することも必要です。
なかなか難しいところです。
そして、救急隊との関係性も大事ですよね。
救急搬送の問い合わせをしても、いつも断られる医療機関に積極的に連絡しようと思わないのが人情です。
もちろん受けたにも関わらず、転送が多くとなってしまっては、治療が遅れてしまう可能性もあります。
見極めは大事です。
しかし、できるだけ受け入れるという姿勢が大事です。
姿勢といっても、体制が整っていないと無理ですので、医師の配置や入院の体制も整備する必要があります。
言うは易し、行うは難し。
種々の事情がありますが、近くの病院が救急搬送を受けてくれる、ということは、何より地域の安心につながります。
特に在宅療養支援病院であれば、自宅での急変に対してしっかり受け入れる体制は必須です。
以上です。今日は、この3つ!
・内科系と外科系で分けて分析する。(診療科や症例)
・入院率を把握する。
・受け入れできなかった場合の理由を把握し、体制を整える。
でした。では、また明日(^-^)v
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝と申します。今年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ピアノとドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。
(記載内容は、所属する医療機関の発言でなく個人の意見です)