【1397】人的資源管理と、人件費管理

~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

1397日目。医療経営の森より、中神がお届けします(^_^)

今日のテーマは「人は財産、人はコスト、どちらでしょうか?」。

結論は、「人的資源管理、人件費管理の両輪で考えることが大事」。

今日は、費用ということについて考えてみます。

月次決算をみて、まず最初に見るものは何でしょうか?

たいてい利益です。

利益とは、顧客への価値の対価でもあり、社会的責任とも言われます。
利益がなければ、その組織は永続できません。
ゴーイングコンサーンとも言われますように、企業は継続するのが前提です。
医療機関であれば、地域に医療・価値を提供し続けるためにも利益が必要です。

その利益は、収益から費用を引いたものです。
いくら大きな収益を出したとしても、それ以上に費用が増えていては利益は減りますし、赤字になります。

よって費用のコントロールは、とても重要です。

その費用の大きなものに4つあります。

人件費
材料費
薬剤費
その他費用です。

これのら費用が年間でどれくらいかかりそうか、ということを考えるのが予算実績管理。
もうすぐ3月も終わります。
多くの医療機関では「年度末」というところが多いでしょう。
予算を決める次期です。

今回は、その費用の中でも、人件費について考えてみます。

医療機関は、医療サービスを提供しています。
サービスは、人を介して提供されます。
医療機関は、いわゆるサービス業です。

そのため、人の管理、人的資源管理は非常に重要です。

◆サービス提供者としての管理

人的資源管理は「組識目標を達成するため、人的資源を活用すること」と定義されます。

・採用
・育成・教育
・評価
・報酬

良い人を採用する。
人間性は、そんな簡単に変わりませんので、スタートが一番大事です。
とはいえ、環境次第で成長の幅は変わりますので、どのような環境を準備するかも大事です。
そして、その労働の成果を的確に評価し、報酬を与える。
衛生要因とも言われますが、基本が疎かになっていると、人は離れていきます。
整備が必要ですね。

(専門ではないので、この程度で)

◆コストとしての管理

急性期病院の適正人件費率は50%と言われます。
ただ、あくまで目安です。
医療機関ごとに、どのような収益構造になっているかで違います。

どちらにしても、自院の目安となる人件費率を把握しておきたいです。
その範囲内に収まるような管理ができているか、考えるきっかけになります。

また、年齢構成も大事です。
多くの人が退職予定であれば、前もって、採用も必要でしょう。

新規事業も同様です。先行投資になります。
考えられる収益に対し、許容範囲の人件費はどの程度か、コストとして見る必要もあります。

財産でもあり、コストでもある。
両方の視点が必要ですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝と申します。今年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ピアノとドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。
(記載内容は、所属する医療機関の発言でなく個人の意見です)