【理論と実践】患者視点の病院作り(1)「月刊 医療経営士 2023.3」
~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~
ご友人等へのメルマガ紹介はこちらから。
https://www.mag2.com/m/0001682907
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
令和5年3月4日 病院経営の理論と実践 1756号
■患者視点の病院作り(1)「月刊 医療経営士 2023.3」
中神勇輝(なかがみゆうき)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
おはようございます。中神です。
〜最近のブログのテーマ〜
・平日は、中小企業診断士関係
・土日は、医療・介護経営関係
〜今日のテーマ〜
本日は、土曜日、ということで、医療の内容について考えてみたいと思います!
「患者視点の病院作り」(1)「月刊 医療経営士 2023.3」
です。当該雑誌を見て、気になったフレーズなどを中心にピックアップし、所感を述べていきますね。
明日もその続きの予定です。
興味があればぜひ当雑誌をご一読くださいませ!
【患者サービスの質向上の取り組み・アンケートと改善活動】
・PX(ペイシェントエクスペリエンス)
「患者が医療サービスを受ける中で経験するすべての事象」
いつ、どこで、どのような経験をしているか、それが患者さんにとって最適かを見るための指標、ですね。
より具体的な患者の経験を対象とするため、
課題の特定が易しく、質の改善に活用しやすいと言われています。
実際に、患者さんの経験をどのように情報として言語化できるのか、興味深い内容です。
・質問項目の変更
患者さんへのアンケートを行うとき、定型内容による変化に加え、
自院の課題・変えるべきか検討している項目について、
質問事項に適時、織り込んでことが経営改善の後押しなる、とのこと。
適時、活用したいですね。
・患者のアンケートへの対応
寄せられる意見に全てに対応しなければいけない訳ではない、とのこと。
患者さんの声を聞いて、双方向のコミュニケーションを取り、改善に活かしていく、
ということも書かれていました。
声を聞くきっかけとしてアンケートを行っても、
患者さんの言いなり、ではなく、対話を深めていくことが重要ですね。
・フィードバック
常時、接遇やサービスに関するアンケートを行って、毎月集計し、各部門にフィードバックしていく、
という事例が紹介されていました。
アンケートの結果、重要性が高く、満足度も高い場合は維持できるよう働きかけること と、
重要性が高く、満足度が低いところは改善していく必要があります。
自発的な問題点の話し合い、改善に向けた取り組みを行っていくことが求められますね。
・病院のサービスへのコンサル(調査)
案内による見学、自由見学、受診という3つの視点(グループ)でチェックし、
改善のヒントを与える、そんな取り組みもありました。
そんなサービスの質評価の機会を時々作ることは大事、と感じます。
【その他の取り組み・課題】
・タスクシェアの難しさ
患者さんが各専門職の役割・専門性を理解しなければ、
タスクシフトを行ったとしても、「なぜ医師でなくて違う職種なのか」と不安に思ってしまいます。
多職種協働について理解してもらえるよう啓蒙していくことも必要ですね。
・患者にとって大事なことは?
治療だけではなくて、患者の視点から見て2番目、3番目に大切なことは何なのか?
ということを考えて患者さんと向き合うことが求められます。
・なぜ、そう思ったか?と対話する。
医療職が、患者視点から「やってみたいことがあるが、診療報酬で算定できるものか?」
と思ったことについて、
ただ、「診療報酬で認められていません。」と、答えるだけでなく、
「なぜそう考えたのですか?」と深堀りし、患者視点を知る機会にしてほしい、という記事もあり、
患者さんだけでなく、職員間での対話もやはり必要と感じますね。
・心理的安全性への理解
自分が当たり前だと思ってることが、相手にとっては当たり前でないことを理解して
コミュニケーションを取ることが求められます。
心理的安全性という言葉があります。
自分の考えや思いを安心して発言できる状態のことをいいます。
その大切さを、まずは所属する職員が十分に理解する必要があります。
急には難しいので、少しずつ話を広げていきたいですね。
・コロナ禍で浮き出た課題
医療機関に電話をかけてもつながらない、など、課題も生じました。
連絡がつかない、というのは、患者さん視点では不安です。
しかし、医療機関側からすると、目一杯で対応できない、という状況です。
・当たり前のつけどころ
会計の仕方も然りです。
今はQRコードは一般的な普及していますが、医療機関では未だのところもあるでしょう。
医療機関にとっての当たり前が、ユーザーにとって当たり前かどうかということを認識するところが
スタートですね。
・率先垂範と評価の視点
患者視点の医療を行うにあたって大事なことは、
院長や看護部長、事務長の振る舞いはやはり職員に大きな影響を与えます。
患者に対する振る舞いや仕事や取り組みを人事評価に組み込むことも重要ですね。
私も医療経営士ですが、患者さんの視点と経営的な視点、
両方の視点でバランス感覚を持って取り組んでいきたい、とあらためて思う内容でした。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
この記事を書いたのは、こんな人。
ーーーーーーーーーーーーーーー
地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。