【理論と実践】各組合制度の目的と設立要件・発起人数など

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令和5年6月8日 病院経営の理論と実践 1852号

■各組合制度の目的と設立要件・発起人数など

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜今日のテーマ〜

本日の内容は、各組合制度の目的と設立要件・発起人数などです。
TBCの問題集(中小企業施策)が参考図書です。

組合制度について確認していきます。

組織化することによって、規模の過小性、技術力の低さ、信用力の弱さなどをカバーし、
生産力向上、価値の実現、対外交渉力の向上を目指すことが大枠の目的ですね。

代表的なものを5つ確認しましょう。

・事業協同組合
・企業組合
・協業組合
・商工組合
・商店街振興組合

があります。

【目的】

それぞれの組合の目的を確認しておきましょう。

経営の合理化というものは概ね共通しています。

まず、事業協同組合の目的は、
経営の合理化、組合員への直接の奉仕、経済活動の機会の確保です。

組合員への直接の奉仕という言葉もよく出てきます。
この言葉の意味は、組合の活動を通して得られる利益は、
組合員のために提供することを言います。

次に、企業組合の目的は、
経営の合理化、組合員への直接の奉仕です。

事業協同組合と似ていますね。

3つ目に、協業組合の目的は、
事業規模の適正化による生産性向上、共同利益の増進です。

共同利益の増進とは、
各組合員が共同事業を利用することによって組合員の利益を増進することを言います。
この相互扶助こそ組合を作る目的ですね。

4つ目に、商工組合の目的は、
経営の合理化、資格事業の改善発達です。

資格事業の改善発達とは、
業界の改善発達を主たる目的として事業を行うことを指します。

最後に、商店街振興組合の目的は、
経営の合理化、組合員への直接の奉仕、商店街地域の環境整備です。

【根拠法令】

さて、これらの目的を果たすための組合は、どの法律を根拠として動いているでしょうか。

・事業協同組合と企業組合の根拠法令は、中小企業等協同組合法です。

(中小規模の事業を行う者、勤労者、その他の者が
相互扶助の精神に基き協同して事業を行うために必要な組織を定める。
公正な経済活動の機会を確保し、その自主的な経済活動を促進し、
その経済的地位の向上を図る。)

・協業組合と商工組合の根拠法令は、中小企業団体の組織に関する法律です。

(中小企業者、その他の者が協同して経済事業を行うために必要な組織、
又は中小企業者がその営む事業の改善発達を図るために必要な組織を設ける。
公正な経済活動の機会を確保し、国民経済の健全な発展に資する。)

・商店街振興組合の根拠法令は、商店街振興組合法です。

【設立要件】

・事業協同組合、企業組合、協業組合は、「4人」以上の事業所・個人です。
・商工組合は、「地区内」で資格事業を行う者の「2分の1」以上が加入することです。
・商店街振興組合は、「30人」以上が近接してその事業を営むことが求められます。

【責任】

・基本的に、有限責任です。

【発起人数】

・発起人数は、たいてい「4人」以上です。
商店街振興組合だけ「7人」以上です。

【組合員の割合】

組合員とは、組合に加入している者、組合を組織する当事者のことです。

・基本的に、制限は「ない」です。
・企業組合だけは、全従業員の「3分の1」以上が組合員である必要があります。

【議決権】

・基本的に、「1人1票」です。
・協業組合だけ「平等」です。

【員外利用】

員外利用とは、
組織の構成員を対象に展開している事業活動等を、非構成員にも利用させることです。

・事業協同組合、商工組合は、原則として組合員の利用分量の100分の20までです。
・商店街振興組合は、組合員の利用分量の100分の20までです。
・企業組合、協業組合は、制限はないです。

【組織変更】

・事業協同組合は、協業組合、商工組合、株式会社への変更が可能です。
・企業組合は、協業組合、株式会社への変更が可能です。
・協業組合は、株式会社への変更が可能です。
・商工組合は、事業協同組合への変更が可能です。
・商店街振興組合は、変更は不可能です。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。

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