【理論と実践】固定資産 〜有形資産の考え方〜
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令和4年12月15日 病院経営の理論と実践 1677号
■固定資産 〜有形資産の考え方〜
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
昨日に引き続き、貸借対照表の勘定科目について!
今日は、固定資産の中の「有形固定資産」ですね。
昨日、取り上げた流動資産と違って、固定とあるように、
現金化しにくい資産と言えます。
特徴として、価値をどのように下げていくために、減価償却費という概念があります。
新築で建てた建物と、20年経った建物では価値は変わります。
毎年、一定の割合または金額で価値を減少させていき、適切と考えられる金額・価値を計算します。
それを減価償却累計額といいます。
さて、個別の内容です。
○建物
(ア) 診療棟、病棟、管理棟、職員宿舎など病院に属する建物
(イ) 電気、空調、冷暖房、昇降機、給排水など建物に附属する設備
→建物資産は医療提供の基礎となる部分です。
建物は、新築時と比べると、価値が下がっていきます。
また、建物は保っても、中身の設備は悪くなるのが早いです。
修繕も必要ですので、価値減少分に加えて、修繕のコストもかかってくるのも留意点です。
○構築物
貯水池、門、塀、舗装道路、緑化施設など建物以外の工作物及び土木設備であって土地に定着したもの
→外見、大事です。程よい投資が必要ですね。
○医療用器械備品
治療、検査、看護など医療用の器械、器具、備品など(ファイナンス・リース契約によるものを含む)
→医療を提供するに必須の部分です。
建物に比べれば、流動性は高いですが、1年以上使う資産が多いですので、固定資産に入りますね。
○その他器械備品
その他前掲に属さない器械、器具、備品など(ファイナンス・リース契約によるものを含む)
○車両及び船舶
救急車、レントゲン車、その他の自動車、船舶など(ファイナンス・リース契約によるものを含む)
→営業車、往診車、訪問看護の車なども持っています。
実際に売却するとなると、書類上の金額で売れるかどうか、なかなか悩ましいですね。
我々にも身近な固定資産です。
○放射性同位元素
診療用の放射性同位元素
○その他の有形固定資産
立木竹など前掲の科目に属さないもの。
ただし、金額の大きいものについては独立の勘定科目を設けて処理することが望ましい。
○土地
病院事業活動のために使用している土地
→土地も有形固定資産です。
○建設仮勘定
有形固定資産の建設、拡張、改造などの工事が完了し稼動するまでに
発生する請負前渡金、建設用材料部品の買入代金など
○減価償却累計額
土地及び建設仮勘定以外の有形固定資産について行った減価償却累計額
→冒頭に申し上げた項目です。
それぞれの有形固定資産について、減価償却費を計算しますが、
それらの累計額を数値化します。
これによって、減少しているだろう価値を考慮した有形固定資産の額を算出します。
以上です。明日は、無形固定資産について、です。
では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。