【理論と実践】賃金制度と福利厚生の業績との連動性
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令和4年12月25日 病院経営の理論と実践 1687号
■賃金制度と福利厚生の業績との連動性
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
中小企業白書より学びをシェアします。
中小企業白書の基本構成は、規模・従業員数等に見た色々な取り組みの違いと、その経済的効果などを示しています。
今回は、賃金制度や福利厚生が業績へ与える影響についての知見です。
・賃金制度の整備
いずれの規模においても、職能給を中心に年齢給や職務給を組み合わせながら、賃金制度を整備している。1
一方で、規模が小さい企業を中心に「明確な賃金制度・給与体系は定めていない」とする企業が一定程度存在する。
→ある程度の規模の企業であれば、賃金制度は文章化されていると思います。
ただ、規模が小さく、経営者の裁量で給与が決まっていることも多いでしょうから、納得の結果ですね。
・賞与、一時金の支給
直近5年間の賞与・一時金の支給状況について見ると、多くの企業で支給していることが分かる。
毎年支給した企業の割合は、卸売業や建設業では9割超となっている。
一方、情報通信業では8割程度となっており、業種により多少の差異が見られる。
→多くの企業で賞与等が給付されています。
しかし、10〜20%の企業では、賞与等が支給されていない、ということも書かれています。
全部が全部の企業、ということ、確認しておきましょう。
・賃金制度のまとめ
賃上げや賞与・一時金の支給を実施し、従業員のモチベーションを高める。
そして、企業が成長し、更に賃上げや賞与・一時金の支給を実施する、という好循環を作り出すことが重要である。
(事例紹介)岩田商事株式会社
人事評価制度を導入したことによる一番の成果は、
「従業員の良いところを伸ばす」ということ。
「会社を経営することは社長一人ではできない。
人材を育てることで、環境変化に対応し、会社を成長させていきたい。 」
→経営の業績が先か、賃金制度が先か。
鶏が先か、卵が先か、という話もあります。
医療はヒトによって提供されます。
よって、ヒトががんばれる仕組みを作るのは極めて大事ですね。
・福利厚生施策
実施している福利厚生施策について。
「慶弔休暇」
「慶弔見舞金」
「育児休業」
が上位となっており、多くの企業で実施している。
→福利厚生といっても幅広いです。
上述の項目は、よくある項目と言って良いでしょう。
これ以外の、その企業・病院にあった福利厚生施策が求められると思います。
ちなみに、調査で上がっていた項目は、以下の通りです。
「介護休業」
「永年勤続表彰」
「住宅手当」
「社員旅行」
「財形貯蓄」
「食堂・昼食補助 」
・福利厚生施策を実施する背景(従業員の仕事に対する意欲)
従業員のモチベーション向上の割合が8 割程度と最も高い。
従業員の心身の健康維持も高い。
ワーク・ライフ・バランスの概念が浸透してきている。
こうした観点に配慮して福利厚生施策を検討することによって
従業員の仕事に対する意欲が高まる可能性が示唆されている。
→福利厚生は何のためにするか?
職員が何を求めているか?
この不一致があると、お金をかけているのに効果が薄い、という残念な結果になります。
また、福利厚生制度を提供しても、その人の状況によって享受できない場合もあります。
どの福利厚生が全体の幸福度を上げるか、マネジメント力が求められる分野ですね。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。