【理論と実践】スタートアップと医療業界

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令和5年1月8日 病院経営の理論と実践 1701号

■スタートアップと医療業界

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

最近は、中小企業白書を通して、医療・介護業界を知る、という進め方をしています。

今日は、「スタートアップ」について。
医療法人とは直接関係ありませんが、
医療や介護の周辺事業として新しい事業を立ち上げることは「あり」です。

まず、ベンチャーとスタートアップとの違いについて確認してみましょう。

以下の4つの特徴がある、とのことです。

・革新性
既存の製品・サービスでなく、新しい破壊的なイノベーションが求められる。

・成長率
全く新しい事業で、収益性が立ちにくく、リスクが多く、短期的な成長が求められる。

・EXIT(出口戦略)
立ち上げ、成長させた後に、売却する、などの戦略がある。

・資本調達法
信頼性が小さく、銀行からの借入は難しいため、資本家からの投資が多い。

などですね。これを踏まえて、中小企業白書の中身を確認したく思います。

●資金調達額の推移や投資額等

・感染症流行の影響があった2020年に一時落ち込むものの、2021年には再び増加。

・投資家側から見たスタートアップへの投資額の変化。
2014年以降、増加傾向にあり、2021年は感染症下であったものの、
VC(ベンチャーキャピタル)や事業法人などによる投資額が増加。

・G7諸国におけるベンチャーキャピタル投資(対GDP 比)の比較。
日本のベン チャーキャピタル投資額の対GDP比は 0.03%であり、
G7諸国の中ではイタリアに次いで低い。

とあります。

最初に述べた通り、スタートアップ企業では、銀行からの借入は行いにくいです。
そこで、投資家に魅力ある事業を示すことが資金提供を受けるポイントになりそうです。

医療法人で行える医療行為・サービスは限られています。
だからこそ、その周辺事業に可能性がありますし、さまさまな企業があります。
医療法人だけで欠けている部分を補うために、会社を作るのは一つの手段です。

しかし、前述の通り、リスクも伴います。
人材も必要です。
実行力も必要です。
資金も必要です。

二の足を踏んでしまいます。
しかし、この辺りの感覚が、日本と他の国と異なるのでしょう。
では、続きを見てみましょう。

●起業

・最も影響を受けた人の割合。
「身の回りにいた起業家(34%)」や「同じ思いの友人」の回答割合が高い。

・周囲に起業家がいる人の割合。
日本では身近に起業を経験した人(19%)が他国に比べて低い。

・日本で起業が少ない原因。
「失敗に対する危惧」の回答割合が最も高い。
次いで「学校教育」、「身近に起業家がいない」と なっていることが分かる。

とあります。

身の回りに起業した人が、そもそも少ない、ということですね。
つまり影響を受ける可能性が他国と比べてそれだけ低いです。
人間、見知らぬことに対して、不安やリスクを感じやすいです。

医療従事者は、特にリスクを避けます。
人命に関わるからです。

良い意味でリスク回避志向ですが、悪い意味では挑戦や変化を恐れることになります。
先進的な医療法人では、別の会社を起業し、新たな価値を提供しています。
まずは、それらの事例にアンテナを高めておきたいですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。