【理論と実践】従業員別・業種別の景況感(良くなった!悪くなった!の差)
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令和5年1月13日 病院経営の理論と実践 1706号
■従業員別・業種別の景況感(良くなった!悪くなった!の差)
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
最近は、中小企業白書を通して、医療・介護業界を知る、という進め方をしています。
今日は、「中小企業・小規模事業者の現状」について。
中小企業・小規模事業者に焦点を当てる。
業況、収益、投資、資金繰り、倒産状況などといった中小企業・小規模事業者の動向、
中小企業・小規模事業者を取り巻く状況について確認していく。
●全体・企業規模別の業況判断DI
中小企業庁・中小企業基盤整備機構による「景況調査(業況判断DI)」によると、
(「業況判断DI」とは、業況が前期に比べて、
「好転」と答えた企業の割合(%)から「悪化」と答えた企業の割合(%)を引いたもの。)
業況DIは、リーマン・ショック後に大きく落ち込んだ。
その後は東日本大震災や2014 年4月の消費税率引上げの影響によりところどころで落ち込んだが、
総じて緩やかな回復基調で推移してきた。
2020 年には感染症流行による経済社会活動の停滞により、業況判断DIは急速に低下。
第2四半期にリーマン・ショック時を超える大幅な低下。
その後は2期連続で上昇し た。
2021 年は上昇と低下を繰り返しながら推移 しており、2022 年第1四半期は再び低下した。
企業規模別で見ると、
中規模企業においては感染症流行前を上回る水準まで回復したものの、事業者においては戻り切れていない状況。
中小企業の中でも規模ごとに回復の程度が異なることが見て取れる。
とあります。
企業の規模は、資本金や従業員数で区分されます。
経営資源は、人・物・金と言われます。
小回りがきく、という点で、小規模の方が動きやすいのかもしれませんが、
有事に対応するには、経営資源が必要です。
金は、補助金等で対応できるかもしれませんが、
人は、外部人材の活用も考えられますが、すぐに対応できるものではありません。
そのあたりは、医療機関は特に顕著だと思いますね。
医療機関の経営資源は、なんと言っても人的資源です。
有事に対応できる組織・人事の体制が必要ですね。
●業種別の業況判断DI
建設業を除き、2020 年第2四半期はリーマン・ ショック時を下回る水準。
業種ごとに傾向は異なるが、2022 年第1四半期においては、製造業を除いて低下。
2020年第2四半期に最も大きく低下したサービス業について、
更に詳細な業種別の動きを確認すると、
特に宿泊業、飲食業においては、 2021 年9月末に緊急事態宣言が解除されてから上昇したが、
2022 年第1四半期に再び低下している様子が分かる。
とあります。
建設業といえば、病院の建築費も高くなっています。
建築資材・原材料の高騰も理由です。
そういった原材料の高騰を、価格に反映できるかどうかは、その産業の強み・弱みと言えるでしょう。
宿泊業、飲食業は、ある意味、贅沢品に近いものがあるので需要は下がりやすいです。
コストを価格に乗せにくい、ということはあります。
では、医療や介護はどうでしょうか?
医療や介護の価格は、基本、診療報酬で決まっています。
一つ一つの単価を上げることはできません。
どこで対応すれば良いでしょうか。
補助金でしょうか?
第三者の施策に病院の命運を全任する訳にはいきません。
コストカットでしょうか?
他の業界も厳しいです。
内部の構造改革が必要かもしれません。
増収策でしょうか?
新たな事業の立ち上げ、算定できていない診療報酬はないか、の確認もあります。
できないこともありますが、できることもあります。
逆風に如何に立ち向かうか、組織全体で取り組む時代が来ていると思います。
以上です。では、また明日(^-^)v
2020 年5月にかけて急速に低下した 後、上昇傾向で推移していたが、その後増勢が鈍 化。足元では、おおむね横ばいで推移
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。