【理論と実践】「事務管理職」に求められる力(書籍紹介)

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令和5年1月14日 病院経営の理論と実践 1707号

■「事務管理職」に求められる力(書籍紹介)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

土曜日と日曜日は、医療業界の内容にします。

今日は、 「事例で学ぶ病院経営 事務管理職のすすめ」(加藤隆之さん、池田幸一さん、杉山勝志さん)の読書の学びを共有します。

今回、こちらの本を読んだ際に立てた問いは、

「事務のプロフェッショナルに求められる知識や意識、行動は何か」

です。まとめ、トピック、ベイビーステップの3構成です。

病院は、いろいろな部署があります。
立場立場で視点が異なるので、問題も起きます。
そんなときは、ふと手に取ることで、解決策のヒントがもらえる本だったな、と思います。

【個人的なまとめ】

事務管理職に、医療のマネジメントの役割は求められていない。
経営のマネジメントが求められているし、事務管理職だからこそ、できる。
院長にはできない役割。
事務管理職がいなければ、病院経営はうまくいかない。

【トピック集】

心に残った言葉や内容(私の理解で言葉は置き換わっている部分もある)を箇条書きいたします。

・事務のプロは「経営の質」に言及する。
医療の質が中心テーマである病院では、経営に言及することは勇気を持った発言が必要となってしまうのが現状。

・院長は適切な医療を提供する管理者。医療のマネジメント をする人。
医師たちを引っ張るために高い要求水準が求められ、クリアする必要がある。
よって、そのように忙しい中、院長が経営の質まで言及することが難しい。

・各事務管理者は、自分の現場だけでなく、経営の質を高める、という視点を持つ。

・課題に対し、設計図を持つ。
設計図とはいつまでに、誰が、何を、どんな方法で、どん 状態になりたいのか、結果を求めるか、ということである。

・何かを進める時には、意義(目的)、その結果、誰が恩恵を受けるのかを明らかに説明することが鍵。

・客観的、冷静、的確な具体的な対応策を具申、実践することが求められる。

・医事課

医事課と経理課の視点の違い。
収入であれば、請求(レセプト)主義か、発生主義か。
業務目線であれば、現場対応か、経営陣か、という視点がある。

何か課題がにぶつかった時は自ら対応していく。
例えば患者トラブルへの対応。必ず力になる。

攻めたレセプト請求の上での査定は賞賛すべき。

・総務課

業務の全てを管理職で受け取ることはできない。
スタッフがまず受け止め、こぼれていく部分を課長が受け取り、さらにこぼれる部分を事務長が受け取る。
最後の砦が事務長。その事務長を支えるのが事務管理職の役割。

部下が業務を受けられるようにしていく。
そのために、まずは部下が受けられる業務容量を知り、育成していく。

・経理課

請求書で、おや?と思う視点、請求書の違和感に気づき、改善につなげることが大事。

・経営企画

自分や部下が急遽いなくなったらどうするか、の対処をしておくこと。

対話が大事。
相手に驚きを与え、こうすればできるという安心を与え、
体験させ、納得を得て、挑戦していこうと思える力がつく。
そういった対話力を身につける。

変革に必要なことは、
トップが変わる、組織体制を変える、アドバイザーに入ってもらう、など何らかの変化が必要。
同じ状態で変革を起こすことはなかなか難しい。

・連携室

問題がある職員がいるとする。なぜそうなったのか。
まずは、その職員に共感する、話を聞くことが大切。

自分で気づくようにすること。追い込まないことが大事。

・その他

目的や課題は何か。
誰に、何を、どんな手段で、という具体的な解決策に落とし込んでいくことが重要。

人は自分で気づくと変わる。
育成が大事。
現場リーダーの主任と、管理者である課長の役割の違いがここ。

報連相。
部下は課長へ。課長はトップへ。
しっかりと情報を伝えること、活動したことを伝えること。

【ベイビーステップ】

・変革を推進する体制作りや、必要な支援を受ける。
・職員とのコミュニケーションをとる。
・部下の育成、対話力を強化する。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。