【理論と実践】日本の医療提供体制の特徴と将来像・展望(3つの方向性)

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令和5年7月1日 病院経営の理論と実践 1875号

■日本の医療提供体制の特徴と将来像・展望(3つの方向性)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜今日のテーマ〜

本日の内容は、 医療経営士1級受験対策ということで学びをシェアしていきたいと思います。
(長英一郎さん作成の問題集より)

前回に続き、日本の医療提供体制の特徴と将来像・展望について考えてみましょう。

【特徴】

よくご存知の通り、日本の医療は、国民皆保険制度です。
アクセスしやすいことが特徴です。
年齢や収入にかかわらず、病院を受診できることは国民にとっては安心して暮らせる要素です。

診療報酬制度等、一定レベルの質が担保されているため、高品質であることも特徴です。

地域ごとに診療所・クリニック、総合病院などが存在し、
地域に根ざした医療サービスを提供しています。

しかし、これらの医療サービスを持続的に提供していくためには大きな課題はあります。

【課題】

例えば、

・高齢化社会による医療費の増加、財政負担の増加
・医療の質や医療機関のアクセシビリティーに地域格差があること、医師不足の存在
・過労や働き方改革の遅れによるストレスの増加、離職率の増加、人材不足

などが挙げられます。

病院を受診する患者の多くは高齢者であり、多くの医療費がかかっています。
医療費が多くなる一方、保険料を払う現役世代が少なくなります。
既存の医療提供体制では、国民皆保険制度の持続は困難でしょう。

また、地域によっては医師不足もありますし、医療機関の偏在もあります。
一括りに病院といっても、提供される医療の質は異なります。

病院の差は、医師や医療従事者の差と言われます。
この差をいかに最適化するか、大きな課題です。

また、医師の長時間労働など、医療従事者の自己犠牲のもとに成り立つような医療提供体制では持続性が低いです。
現役世代の減少に加え、ICT化の遅れ・業務の非効率から脱却できていない医療業界にDXを起こすことは喫緊の課題でしょう。

【将来像・展望】

3つの方向性を確認します。

・医療費の最適化

予防医学や健康増進活動により、疾病の発症、悪化を抑え、医療費増大の抑制を狙います。

・地域格差の解消

地域医療の強化、医療機関の最適配置により、地域の人口動態に合致した医療提供体制を構築します。

・サステナビリティー、アクセシビリティーの向上

AI、ICT技術を用いた医療サービスの拡充により、
医療従事者の働き方改革、労働環境の改善を図り、
医療提供体制の持続や離職率の低下や人材の確保を狙います。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。