【理論と実践】3C分析(自社分析では強みと弱みの両面を見る)(中小企業診断士2次試験 事例2)

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令和5年9月25日 病院経営の理論と実践 1961号

■3C分析(自社分析では強みと弱みの両面を見る)(中小企業診断士2次試験 事例2)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。

実際に問題を解いています。

今回は、令和4年度の事例2の第1問より、
「3C分析(自社分析では強みと弱みの両面を見る)」です。

【第1問】(配点 30 点)

B 社の現状について、 3 C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から 150 字以内で述べよ。

1)公開されている設問の趣旨は以下の通りです。

内外の経営環境を分析する能力を問う問題である。

2)所感と与件文からの抽出です。

将来に向けて、どうなるべきかを考えるために、まずは現状分析の力を問われています。

時間軸は、「現状」です。
卸売が大半、直接販売が少なそうです。
食肉業者だけが競争相手でしょうか?
高い技術力などが書かれていましたので、将来につながりそうなことをピックアップしていくのが良いでしょうか?

与件文から関連しそうな文章を抽出していきます。

【顧客】

・大規模な田畑を所有する古くからの住民もいるが、
工業団地があるため、現役世代が家族で居住する集合住宅も多い。
・百貨店向けには贈答用を含めた最高級品質の食肉や食肉加工品の販売を行い、
直営の食肉小売店では対面接客による買物客のニーズに合わ せた販売を行い、
スーパー向けには食卓で日常使いしやすいカット肉やスライス肉などの販売を行っている。
・現在、B 社の周囲 5 km 圏内には広大な駐車場を構える全国 チェーンのスーパーが 3 店舗あり、
食肉も取り扱っているが、いずれも B 社との取引関係はない。
・国内での新型コロナウイルス感染症の発生を受け、
ホテル・旅館や飲食店などを主要取引先とする B 社の経営は大打撃を受けた。
・コロナ禍で長期にわたって取引が激減しているホテル・ 旅館や、続々と閉店する飲食店を目の当たりにしてきた。

【競合】

・東京オリンピック・パラリンピックのために積み増した冷凍在庫をさばくため、
B 社は大手ネットショッピングモールに出店し、
焼肉用やステーキ 3 用として冷凍肉の販売も試してみた。
・しかし、コロナ禍で同じことを考えた食肉販売業者は多く、
B 社紹介ページはネット上で埋もれ、消費者の目にはほとんど留まらないようだった。

【自社】

・揚げたてコロッケ などの総菜を販売する食肉小売店を開業した。
・大型小売業へ食肉を納入する事業を手がけるようになった。
・百貨店やスーパーを取引先としてきたこともあって、B 社の商品はクオリティの高さに定評がある。
・仕入れ元からの B 社に対する信頼も厚く、良い食肉を仕入れられる体制が整っている。
・さまざまな食肉の消費機会に対応できる事業者。
・そこで 1990 年代に入ってすぐ、次に挙げる 3 点で事業内容の見直しを行った。
第 1 に、新たな取引先の開拓である。新たな取引先探しには事欠かなかった。
第 2 に、自社工場を新設し、食肉加工品製造も行えるようにした。
取引先のニーズに応じて、相手先ブランドでの食肉加工品製造を請け負うことも可能になった。
第 3 に、取引先へのコンサルテーションも手がけるようになった。

3)さて、150文字以内にまとめていきます。

適切な言い換えができるでしょうか?
チャレンジです。

【顧客】

大型小売業である百貨店やスーパー、ホテル・旅館や飲食店との取引はあるが、
コロナ禍で取引が減少している。
今後、全国チェーンのスーパーや最終消費者への販売が課題。

【競合】

食肉販売業者。

【自社】

商品のクオリティが高く、取引先との信頼が厚い。
自社工場を新設し、食肉加工品製造も可能で、コンサルテーションも行える。

としました。

4)答え合わせです。

ふぞろいな合格答案(同友館)さんにお世話になっています。

【顧客】

卸売事業の顧客であるホテル・旅館や飲食店は触れましたし、
小売事業の顧客である、最終消費者にも触れました。
取引が減少していることにも触れましたので、概ね良しでしょう。

【競合】

小売事業の競合である、ネット上の食肉販売業者しか触れておらず、失格ですね。
また、小売事業においてはスーパーは競合です。
そのスーパーと取引する大手食肉卸業者も競合です。この視点が抜けたのは痛い!です。

【自社】

自社分析が下手でしたね。
自己解答に、「弱み」の記載が一切なし!でした。これは反省です。

抜けていた強みを示す与件文は以下の内容ですね。

取引先のニーズに応じて、相手先ブランドでの食肉加工品製造を請け負うことも可能になった。
自社工場を新設し、食肉加工品製造も行えるようにした。
高い技術力を有する職人を B 社に招き入れ、良質でおいしい食肉加工品を製造できる体制を整えた。
・B 社は最高級のハムやソーセージ、ローストビーフなどの食肉加工品を自社ブランドで開発できるようになった。
・B 社にとってせめてもの救いは、直営の食肉小売店であった。

また、弱みは以下の通りです。

・ホテル・旅館や飲食店などを主要取引先とする B 社の経営は大打撃を受けた。
・2019 年度時点での B 社の売上構成比は、卸売事業が 9 割、直営小売事業が 1 割である。
・B 社紹介ページはネット上で埋もれ、消費者の目にはほとんど留まらないようだった。

これらの反省を踏まえて自己解答を再編します。

「顧客は、ホテルや旅館、飲食店だが、コロナで取引が減少。直営店での最終消費者には需要がある。
競合は、ネット上の食肉業者や、スーパーと取引をする大手食肉業者。
自社は、ニーズ対応力、自社工場、高い技術力や加工能力、自社ブランド、直営店を有している。
弱みは、卸売への売上依存やネットの販売力の弱さ。:」

といった感じですね。

合格者の記述を知りたい方は、「ふぞろいな合格答案(同友館)」をご購読くださいませ。

一つひとつ血肉にしていきます!

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。