【理論と実践】付加価値の高い事業の充実・拡大戦略(中小企業診断士2次試験 事例3)

~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

ご友人等へのメルマガ紹介はこちらから。
https://www.mag2.com/m/0001682907

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
令和5年10月16日 病院経営の理論と実践 1983号

■付加価値の高い事業の充実・拡大戦略(中小企業診断士2次試験 事例3)

中神勇輝(なかがみゆうき)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おはようございます。中神です。

中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。

実際に問題を解いています。

今回は、令和2年度の事例3の第4問より、
「付加価値の高い事業の充実・拡大戦略」です。

1)設問

第4問(配点 20 点)

C 社社長は、付加価値の高いモニュメント製品事業の拡大を戦略に位置付けている。
モニュメント製品事業の充実、拡大をどのように行うべきか、
中小企業診断士として120字以内で助言せよ。

2)公開されている設問の趣旨

モニュメント事業の充実と拡大を狙うC社の戦略について、
助言する能力を問う問題で ある。

3)初見の所感

第3問までは現状把握や問題解決がメインでしたが、第4問は将来を見据えた助言です。
付加価値の高い製品の充実と拡大について、助言ですね。

単純に考えた、たくさん売れば良いですね。
たくさん売るためには、たくさん作らないといけません。
生産力や提案力を高める必要がありそうです。
また、販売先の確保も必要です。

4)与件文からの候補の抽出

・モニュメント製品は受注量が減少したこともあったが、
近年の都市型建築の増加に伴い製作依頼が増加している。
受注量の変動が大きいものの、全売上高の 40 %を占 め、
ビル建築用金属製品と比較して付加価値が高いため、今後も受注の増加を狙っている。

・特にモニュメント製品では、造形物のイメージの摺合わせに時間を要する
場合が多く、図面承認後の製作段階でも打ち合わせが必要な場合がある。
設計には 2 次元 CAD を早くから使用している。

・モニュメント製品は立体的で複雑な曲線形状の製作が多く、
全ての工程で製作図の理解力と高い加工技術が要求される。

・工場は 10 年前に改築し、個別受注生産に適した設備や作業スペースの
レイアウトに改善したが、最近の加工物の大型化によって
狭隘な状態が進み、溶接・組立工程と研磨工程の作業スペースの確保が難しく、
新たな製品の着手によって作業途中の加工物の移動などを強いられている。

5)考察・解答

(1)考察

製作依頼が増加している、というのは、まさに「機会」ですね。
これを掴みにいきます。

営業に関する項目は与件文にはなさそうなので、生産の効率化、質の向上が求められそうです。

造形物のイメージのすり合わせに3次元CADの導入は良さそうです。

全ての工程で製作図の理解力と高い加工技術が要求されますので、
必要な技術や知識を習得するために、
OJTや、標準化、教育研修等は取り組み例として挙げられそうです。

レイアウトの狭さは課題ですが、建て替えて10年しか経っていませんので、
工場を大きくしましょう、とは言えません。
仕組みや方法でなんとかしたいところです。
第3問と重なりますが、生産計画の精緻化で、無駄な物の移動を極力なくし、
効率化する必要はありそうです。

モニュメント製品事業の充実、拡大の助言について120文字にまとめてみましょう。

(2)解答

3次元CADを導入し、顧客とのイメージ共有を図る。
OJTや標準化、教育研修で、高い加工技術や知識を習得し、生産性を高める。
生産計画の精緻化で、無駄な物の移動を極力なくし、狭いスペースをフル活用する。
上記でモニュメント製品の製造体制を強化。

6)答え合わせ

「第二次試験過去問題集(TAC)さん」を参考にしています。

(1)振り返り

拡大は量、充実は質、という視点が紹介されています。
大変参考になります。

3次元CADは、 立体的な イメージ共有に最適です。
営業と顧客のやり取りをスムーズにさせますので、拡大につながりますね。
営業力が強化できます。

次に、質です。
技術力についてチームごとに差があることが問題になっていますので、
これを解決する必要があります。

技術レベルの高いチームに、モニュメント製造を担当させることが良さそうですね。
また、長期的には、技術レベルが低い職人・チームの技術力を上げていく必要もあります。
教育体制といった点も解答に盛り込みたいですね。

(2)解答の修正

特に無しです。悪くない解答が書けたと思います。

7)終わりに

大事なことは、事例企業の課題の分析・言語化ができること、
それに対し、社長の思いに寄り添い、
実情に合わせて短期的・長期的な視点での解決策を提示できる力ですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。

◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
https://hcmi-s.net/weblesson-hcm/jmp_consult_01/  (講座)
https://healthcare-mgt.com/article/iryo/jmp_consulting01/  (紹介)

◇過去の内容、記事はこちらから是非(^-^)
https://wakuwaku-kokoro.net/

◇試験勉強や本の学びをアウトプットしているYouTubeチャンネルは、こちらです(^-^)
https://youtube.com/channel/UC_PiglYG9qTBjlJ3jt3161A

この記事を書いたのは、こんな人。
ーーーーーーーーーーーーーーー
地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。