【理論と実践】新市場への参入時に求められる製品戦略、コミュニケーション戦略(中小企業診断士2次試験 事例2)

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令和5年10月21日 病院経営の理論と実践 1988号

■新市場への参入時に求められる製品戦略、コミュニケーション戦略

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。

実際に問題を解いています。

今回は、令和3年度の事例2の第4問より、
「新市場への参入時に求められる製品戦略、コミュニケーション戦略」です。

1)設問

第4問(配点 25 点)

B 社では X 市周辺の主婦層の顧客獲得をめざし、
豆腐やおからを材料とする菓子類の新規開発、移動販売を検討している。
製品戦略とコミュニケーション戦略について、
中小企業診断士の立場から 100 字以内で助言せよ。

2)公開されている設問の趣旨

新しい市場への参入に際して必要となる、
製品戦略、コミュニケーション戦略を提言する能力を問う問題である。

3)初見の所感

・X 市周辺の主婦層の顧客獲得
・菓子類の新規開発、移動販売
・製品戦略とコミュニケーション戦略

制約条件と問いは以上です。

ターゲットは、X 市周辺の主婦層の顧客。
お菓子等を新開発して、売っていく方法にどのようなことが考えられるか、見てきます!

4)与件文からの候補の抽出

・X 市は室町時代に戦火を避けて京都から移り住んだ人々の影響で、
小京都の面影を残している。
そのため、京文化への親近感が強く、同地の職人には京都の老舗で修行した者が多い。
・同地の繁盛店は、B 社歴代社長、新しい素材を使った菓子で
 人気を博す和菓子店の店主、予約が取りにくいと評判の割烹の板前など
京都で修行した職人が支えてい る。
・移動販売の開始以降、毎年秋には農村部の工場に顧客リストの中から
買い上げ額上位のお得意さまの家族を招いて、
日頃のご愛顧への感謝を伝える収穫祭と称するイベ ントを実施してきた。
・収穫の喜びを顧客と共有すると共に、B 社の顧客は高齢者が多いため、
一緒に昔を懐かしむ目的で始めた。しかし、食べ物が多くの人の努力を経て
食卓に届くことを孫に教えたいという声が増え、
年を追うごとに子連れの参加者が多くなった。
・「手作り豆腐セッ ト」を開発し、移動販売を開始した。
顧客が豆乳とにがりを混ぜ、蒸し器で仕上げる手間のかかる商品であるが、
出来たての豆腐を味わえる。
・リモートワークの浸透を受け、自宅での食事にこだわりを持つ家庭が増え、
お得意さま以外の主婦層にも人気を博している。
この商品のヒットもあり、何とかもちこたえてきたものの、
移動販売の売上は 3 割落ち込んだままである。

5)考察・解答

(1)考察

新製品開発方法として、
和菓子店の店主や、割烹の板前とのコラボ製品はいけそうな気がします。
販売先としても有効のように思います。
また、顧客リストの有効活用ができないか考えたいところです。
デモンストレーションとして、板前さんにイベント的に同行してもらい、
プロのレシピを共同開発することで売り出してみたいと思いました。
こだわりを持つ家庭に対して、訴求できそうです。

(2)解答

こだわりを持つ家庭に対し、和菓子店と共同で豆腐を使った新製品を開発。
顧客リストの対象者に、割烹と協力してレシピや料理動画等を作成、拡散。
口コミを期待し、顧客拡大、売上を増やす。

6)答え合わせ

「第二次試験過去問題集(TAC)さん」を参考にしています。

(1)振り返り

新製品開発のためには製造のノウハウが必要ですので、
その能力があるかどうかは確認しておく必要があります。
また、作れそうな新製品があったとしても、売れるかどうかのターゲットの確認も必要です。
商品特性や競合との兼ね合いを踏まえて新製品を考えたいですね。

ちなみに、B社には和菓子のノウハウはなさそうです。
であれば、開発において連携という方法を取る必要がありますが、
連携をする場合に、相手先との関係性が構築できるかどうか、
相手先にもメリットがあるかどうか、という点はチェックポイントです。

和菓子屋のメリットといえば、連携することで、
B社の顧客を通して、新たな顧客開拓ができそうな点はメリットと言えそうです。
和菓子屋のブランドと、豆腐屋のブランドの、「コ・ブランド戦略」が取れます。

製品戦略の戦略については、コ・ブランド戦略、としましょう。

コミュニケーション戦略では、
双方向のやり取りができるインスタントメッセンジャーが使えそうです。

与件文は、「ただし若年層には IM によるテキストでのやり取りの方が好まれ、
自社の受注用サイトを作る計画もあったが、ノウハウもなく・・・」ですね。

(2)解答の修正

製品戦略では、京文化という「親和性」を持つX市の和菓子店と共同で製品開発する。
コミュニケーション戦略では、既存顧客に対し、共同開発した菓子をIMで広報し、
口コミの誘発から、新規顧客を開拓する。

7)終わりに

料理店の記載は不要だったかどうかは、悩ましいところです。
主婦層というターゲットに対し、
適切な戦略が書けていれば良かったんだとは思いますが・・・。

私自身の解答は、コミュニケーション戦略(相互のやり取りができるもの)への
言及が不足していましたので、これからの改善点としたいと思います!

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。

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