【理論と実践】日本の介護福祉政策の7つの課題(介護福祉経営士テキストを通して)

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令和6年4月25日 医療・介護経営の理論と実践 2174号

■日本の介護福祉政策の7つの課題(介護福祉経営士テキストを通して)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

【はじめに】

令和6年度の診療報酬・介護報酬改定対応に奔走されている医療機関が多いことでしょう。
私もその一人です。

・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携

を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じます。

森(全体)を見て、木(個別項目)を見ていく必要があります。

【理由・参考書】

医療介護連携が重要視されていますので、介護福祉経営について大枠を学習しています。

最近は、介護福祉経営士テキスト基礎編1ー1(第2版)
「介護福祉政策概論」を参考書に使っています。

( 最新版は、第3版です。以下のURLが最新版の購入画面です。
https://www.jmpshop.jp/products/detail/2140
「介護福祉経営士テキスト」で検索してください。 )

この学習の目標として、介護福祉経営士2級試験を考えています。
網羅的に学べるのがこういった試験・テキストの良いところです。

今回は、「日本の介護福祉政策の7つの課題」について、学習しました。
私自身の理解や補足確認した内容が混ざりますので、
正確な内容を確認したい方は、テキストをご購入ください。

【本日の内容】

第10章は「日本の介護福祉政策の課題」です。

・序論

まず日本を取り巻く環境として押さえておきたいのは、高齢化が進んでいることです。
高齢化に伴い、認知症高齢者の増加も見込まれています。

この高齢化も地域によって進み具合が異なります。
地域の状況に応じた対策が必要になる、ということが、現状の大きな方向性でしょう。
少子高齢化の中で介護サービス従業者の確保と定着、
生産性や質の向上といったところも求められます。

介護保険料の引き上げによる安定財源の確保や、第1号被保険者の範囲の見直し、
介護人材の養成・定着、認知症対策の拡充など、様々な課題が挙げられていました。

・社会保障と税の一体改革

介護保険を含む社会保障制度を持続的に運営していくためには財源が必要です。
その一環として、社会保障と税の一体改革ということが行われ、
消費税が社会保障の目的税化された、ということです。
保険給付の適正化や低所得者や生活困難者に対する支援など、様々な政策が行われています。

地域包括ケアシステムの構築、在宅サービス・居住系サービスの強化、
介護予防、医療と介護の連携、認知症対策など、診療報酬・介護報酬、ともに取り組まれていることです。

介護サービス供給に必要な財源の安定的な確保のために取られている制度が、社会保険方式ですね。
第2号被保険者では、世代間の連携と支援という視点で徴収が行われています。

・第1号被保険者の範囲と受給者

第1号被保険者の範囲と受給者について触れられています。

40歳以上から第2号被保険者、
65歳以上から第1号被保険者の対象になりますが、
年齢・範囲、徴収内容の見直しといったところも課題としてあります。

・介護保険施設の体系の見直し

特養、老健、療養病床の3つがあります。

利用者の視点に立った介護保険施設のあり方が問われています。

印象に残ったのは、老健のあり方です。
単なる生活の場ではなく、リハビリ等を行って、
早期の在宅復帰を支援することが本来のあり方です。
しかし、なかなかそうなっていないのもまた現実です。

・在宅における介護と医療サービス

住民にとって最も身近で、何かあれば相談できるかかりつけを中心に置いた体制作りが必要となっています。
病院志向から地域志向へのシフトが求められています。

在宅診療に加えて、看護小規模多機能居宅介護(複合型サービス)では、
退院後の生活や看取り、在宅生活の維持、家族のレスパイトケアなど含めて、
様々な役割が期待されています。

これらを管理するための多職種によるアセスメントチームの役割が重要ですね。

・介護人材の養成や確保、定着

介護業界は給料が少なく、採用や定着が難しいということで、
最近では、処遇改善という観点で、診療報酬・介護報酬でも報酬が設定されています。
研修等のキャリアパスの仕組み、雇用環境の改善も重要です。

・介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質とケアの向上

多職種・様々なサービス事業所・施設が連携していく中で、
利用者の状態を踏まえたサービスを提案するためには、
ケアマネジャーに求められる期待は大きいと感じます。

・認知症対策の拡充

高齢者・認知症の方が増えていく中で、
グループホームの充実や認知症の早期発見、最近であれば治療薬の開発といったことが重要ですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。