【理論と実践】医療サービスの理解と様々な立場から見た医療サービスへの期待(医療経営士テキストを通して)

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令和6年4月27日 医療・介護経営の理論と実践 2176号

■医療サービスの理解と様々な立場から見た医療サービスへの期待(医療経営士テキストを通して)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

【はじめに】

令和6年度の診療報酬・介護報酬改定対応に奔走されている医療機関が多いことでしょう。
私もその一人です。

・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携

を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じます。

森(全体)を見て、木(個別項目)を見ていく必要があります。

【参考書】

本日は、医療経営士初級テキスト7(第3版)
「患者と医療サービス」の学びをシェアします。

( 以下のURLが購入画面です。
https://www.jmpshop.jp/products/detail/1890
「医療経営士テキスト」で検索してください。 )

網羅的に学べるのがテキストの良いところです。
今回は、「様々な立場から見た医療サービスの理解と期待」について、学習しました。
私自身の理解や補足確認した内容が混ざりますので、
正確な内容を確認したい方は、テキストをご購入ください。

【本日の内容】

1、医療サービスの理解

・結果良ければ全て良し?

医療において「結果良ければ全て良し」と言えるのは、
ある程度の成果が見られた場合です。

そして、医療の難しいところは、
患者の希望通りにならない、回復の兆しが見えない、治療の見通しがつかない、
という状態があるということです。

その不満が起きやすい状態において、
患者サービスが与える満足度への影響は、非常に大きいです。
患者への説明や配慮を充実させることで、負の感情の発生を防ぐことができます。

患者が「ものを申さない」のは、
満足しているからでもなく、不満を持っていない訳でもないです。

「ものを申してくれない」患者が多いという観点で、
自分たちのサービスの良し悪しを見直す機会を持つ必要があります。

・患者と医師の間にある期待値、情報量の格差

患者は、建物、受付の対応、病院のオペレーションなど、様々な要素で、
満足したり、不満に思ったりします。
その中で、最も大きなものは何かというと、医師の診療です。
ただ医師は、特段、コミュニケーションについて学んでいる訳でもないので、個人差があります。
ここに期待値と現実との誤差が現れると思いますね。

患者と医療機関と間には情報量の格差もあります。
事前情報の発信が少なかったり、事前情報の提供が少ない、などがあることを大前提に、
患者さんに情報を提供していきましょう。

2、医療従事者から見た医療サービス、患者から見た医療サービス

・医療サービスに対する国民の意識の変遷

20年間で医療サービスに対する国民の意識の変遷を見てみましょう。

医療機関と患者との関係性について、すべて病院に任せるという時代もありました。
逆に、患者の呼称の前に「様」をつけることもありました。
今ではそういったことも、なくなってきていると思います。

2004年には、医療消費者の概念が誕生しました。
2007年には、団塊の世代の高齢化による患者の需要行動の変化もあります。
2025年の団塊の世代の高齢化、
2040年は、さらに団塊の世代ジュニアが高齢者になる年ということで、話題になっています。

さらには少子高齢化に伴い、医療の成り手が少なくなっている中、
医療従事者にも働き方改革が求められています。

AIの活用、オンライン診療、診療情報の一元的な管理、PHR(パーソナルヘルスレコード)などが
求められ、国が進めていることに追随していかなければなりません。

・データ分析に基づいた医療サービスシステムの構築

医療はもはやサービス業であるという前提に立って、
様々なアンケートデータに基づいた検証と改善が求められます。

患者の満足度のデータをとっているでしょうか。
年度推移・変化の確認を行い、取り組みに不足がないか、
物言わぬ、見えない声を拾っていく必要がありますね。

3、地域医療連携における医療サービスの役割

・地域との医療連携の推進

病院完結型から地域完結型へのシフトに伴い、
いかに地域との医療連携を進めていくのか、ということは大きな課題です。
患者から見た場合であれば、
医療機関に関する情報提供、患者情報の円滑な伝達、
系列を超えた連携の推進などを進めて欲しいと思うでしょう。

これがスムーズでないと、せっかく紹介されたのに、
病院で情報が共有されておらず、同じようなことを聞かれたり、
残念な結果にもなりかねなせん。

・医療機関同士・地域のとのICT化・情報ネットワーク

今後は、医療機関同士だけでなく、介護施設やケアマネジャー、
様々な地域の多職種との連携が求められている、ということです。

今後、連携を進めていくために、地域包括ケアシステムの実現のために、ICTの活用は必須です。
オンライン診療は、在宅診療を進めるツールになります。
また、情報共有の方法として、チャットといったことも推進されています。
様々な可能性を探して、活用して、進めていきたいですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。