【理論と実践】病院のコスト負担と、売値への反映の不自由さ
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令和5年5月2日 病院経営の理論と実践 1815号
■病院のコスト負担と、売値への反映の不自由さ
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
〜今日のテーマ〜
本日の内容は、月刊医療経営士2023年5月号より、必見の「News Monthly」です!
今年も医療経営士1級受験を考えており、
医療・介護業界の抱える課題・考え方をアップデートする機会にしています。
今回のタイトルは、「入院基本料増に期待しつつ、自前でできるコスト対策も必要」ということですね。
藤井将志氏の記事です。
3月といえば、決算の時期です。
利益が出た医療機関もあれば、そうでない医療機関もあると思いますが、
どちらにしても、今後、コスト増は、大きな課題になってきます。
建て替えや新築を考えている法人において、建築単価の上昇は大きな問題になっています。
建て替え規模を見直したという医療機関も聞いています。
それら外部環境の変化に対して、一般企業であれば、どのようにするでしょうか?
・業務改善の効率化でコスト削減
・コストを販売価格へ転換
・利益を減らす
ということが考えられます。
今は、販売価格への転嫁がついに始まり、消費者もダメージを受けています。
では、医療機関はどうか、という視点です。
記事で取り上げられているのは、
・入院時食事療養費が30年前から変わっていないこと
・電気代が高くなってきていますが、別に徴収することを認められていないこと
など、です。
一般的な商品の価格が上がってきているにも関わらず、医療機関に働く人の給与は上げにくいのが現状です。
働き手の給料の原資となる医業収益を自由に変えられないからです。
一部、看護職員処遇改善評価料で、多少のケアはされてはいますが、カバーし切れていません。
対象は、救急医療を担う医療機関に限られています。
ちなみに、介護保険では、食費や日常生活品費は、利用者から徴収することができます。
介護保険では反映できていますが、医療保険はそうでない、というのが現状です。
現行の診療報酬の仕組みは、
・売値が国により統制されている一方で、
・コストである仕入れを個々の医療機関が自由市場から調達することになっている
これでは、ギャップが生じますよね。
価格を統制するのであれば、人件費も公務員のように安定して支給してくれると良いかもしれませんね。
統制範囲を広げていくのか、自由化させていくのか?
大きな方向性を定め、抜本的な見直しが必要とされている、ということで締められています。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。