【理論と実践】損益分岐点分析(令和元年度 第2問 設問1・2)
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令和5年12月23日 病院経営の理論と実践 2050号
■損益分岐点分析(令和元年度 第2問 設問1・2)
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
損益分岐点分析について学びを深めています。
今日は、令和元年度の中小企業診断士の2次試験の過去問です。
【問い】
令和元年度 第2問(配点 25 点)
https://www.j-smeca.jp/attach/test/shikenmondai/2ji2019/d2ji2019.pdf
D 社のセグメント情報(当期実績)は以下のとおりである。
建材 マーケット 不動産 共通 合計
売上高 4,514 196 284 - 4,994
変動費 4,303 136 10 - 4,449
固定費 323 101 30 20 474
利益 -112 -41 244 -20 71
注:セグメント利益は経常段階の利益である。売上高にセグメント間の取引は含まれていない。
(設問 1 )
事業部および全社(連結ベース)レベルの変動費率を計算せよ。
なお、%表示で小数点第 3 位を四捨五入すること。
(設問 2 )
当期実績を前提とした全社的な損益分岐点売上高を(a)欄に計算せよ。
なお、(設問1)の解答を利用して経常利益段階の損益分岐点売上高を計算し、
百万円未満を四捨五入すること。
また、このような損益分岐点分析の結果を利益計画の資料として使うことには、重大な問題がある。
その問題について(b)欄に 30 字以内で説明せよ。
【解答手順】
以下の手順で確認していましょう!
1、前提条件
2、問われていること
3、現在の条件
4、変化する条件
5、解答作成
【設問 1 】
変動費率です。
1、前提条件は、「%表示で小数点第 3 位を四捨五入」です。
2、問われていることは、「事業部および全社(連結ベース)レベルの変動費率」です。
3、現在の条件は、表の通りです。
4、変化する条件は、特にありません。
5、解答作成します!
建材 4,303/4,514=95.33%
マーケット 136/196=69.39%
不動産 10/284=3.52%
全社 4,449/4,994=89.09%
【設問 2 】
損益分岐点売上高です。
1、前提条件は、「(設問1)の解答を利用して経常利益段階」「百万円未満を四捨五入」です。
2、問われていることは、「全社的な損益分岐点売上高」です。
3、現在の条件は、固定費が474、変動費率が89.09%です。
4、変化する条件は、特にありません。
5、解答作成します!
474(固定費)/(1ー0.8909)=4345百万円
(設問 1 )の解答を利用して損益分岐点売上高を出す、という点が要注意ですね。
この条件がなければ、分数のまま計算するのがセオリーですが、
セオリー通りすると、答えがズレる、という結果になってしまいます。
(b)「このような損益分岐点分析の結果を利益計画の資料として使うことには、
重大な問題がある。」については、
「セグメントごとの費用構造が反映されず、精緻な意思決定ができない」ことが言えますね。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。現在は2次試験の結果待ち)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。