【理論と実践】未収金対策と待ち時間対策(医療経営士テキストを通して)
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令和6年4月30日 医療・介護経営の理論と実践 2179号
■未収金対策と待ち時間対策(医療経営士テキストを通して)
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
【はじめに】
令和6年度の診療報酬・介護報酬改定対応に奔走されている医療機関が多いことでしょう。
私もその一人です。
・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携
を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じます。
森(全体)を見て、木(個別項目)を見ていく必要があります。
【参考書】
本日は、医療経営士初級テキスト7(第3版)
「患者と医療サービス」の学びをシェアします。
( 以下のURLが購入画面です。
https://www.jmpshop.jp/products/detail/1890
「医療経営士テキスト」で検索してください。 )
網羅的に学べるのがテキストの良いところです。
今回は、「未収金対策と待ち時間対策」について、学習しました。
私自身の理解や補足確認した内容が混ざりますので、
正確な内容を確認したい方は、テキストをご購入ください。
【本日の内容】
1、未収金対策
現場から求められる医療サービスの1つ目、「未収金対策」について確認しましょう。
未収金が発生する背景は何でしょうか。
医師法第19条の応召義務が1つの要因、とあります。
応召義務とは、極端な言い方をすると、医療費を支払わない患者にも、
治療が必要な患者に対し、医療サービスを提供する義務がある、ということです。
また、患者の自己負担割合の増加や、低所得者層が増えていること、
患者権利の意識向上、診療内容に不満を感じている場合などが、
未収金が発生しやすくなる要因として挙げられます。
その対策として、保険証を確認することや、入院の誓約書における連帯保証人の記入、
医療費概算の事前のお知らせ、 クレジットカード等の支払いを可能にすることが挙げられます。
2、待ち時間対策
待ち時間対策も重要な医療サービスの1つです。
・ウェイティングタイムと待ち時間の違いについて
ウェイティングタイムとは、予約を取る段階から診療に至るまでの期間であり、
待ち時間とは、病院に着いてからの時間を言います。
海外においては、ウェイティングタイム(診療の予約を取り、受診するまでの期間)は長いが、
病院での待ち時間は短いということです。
日本の場合は、病院に行けば受診はできますが、病院での待ち時間が長い、ということです。
・待ち時間を減らすこと・過ごし方
対策として、業務改善、情報の流れや管理方法の改善、
患者の流れを管理すること(予約システム)などがあります。
そして、それら取り組みによっても待ち時間を減らすことが難しい場合は、
待ちの状況をちゃんと知らせること、待ちの番号を表示すること、
待つあいだの時間の自由化、待ち時間の有効活用が挙げられます。
・許容できる待ち時間とは
薬局で16分から20分、
受付で18分、
診察で37分、
検査で23分、
会計で10分、
院内滞在で、68分というデータがあります。
待ち時間を許容できるかどうかの分かれ目は、
待つことによって得られる・期待できる報酬(診療内容)が、
待ち時間の長さを超えているかどうか、です。
・解決の重要性
待ち時間は、医療における不満のワースト要因であることを大前提として考えること、
満足度アンケート等によって課題を見つけていくこと、
不満につながらないように、満足につながるように、対策を立てていくことが求められます。
そして、これらを解決することは、職員に与えるストレスを減らすことにもなります。
患者からのクレームは職員のストレスに直結します。
患者のためにも、職員のためにも、医療における待ち時間の認識を改革することが求められます。
医療サービスも、一般のサービス同様に厳しい目で見られているということを認識し、
職員の意識とチームワークを改善し、患者さんのために、待ち時間つまり医療サービスを改善していきたいですね。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
https://hcmi-s.net/weblesson-hcm/jmp_consult_01/ (講座)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。