【理論と実践】医療と介護の連携強化:効率的かつ持続可能なシステム構築への道

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令和7年2月27日 医療・介護経営の理論と実践 2482号

■医療と介護の連携強化:効率的かつ持続可能なシステム構築への道

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

■医療と介護の切れ目ない連携の重要性

高齢化社会において、医療と介護の連携強化は避けて通れない課題です。

高度急性期から在宅医療・介護までの切れ目ないケアを実現するためには、
診療報酬と介護報酬の双方が整合性をもって設計される必要があります。
近年の改定では、この連携を促進するための様々な評価が導入されています。

■医療と介護の連携と単価構造

医療機関から介護施設へのスムーズな移行を促進するため、
各機能ごとに目安となる価格帯(単価)があります。

・高度急性期
・急性期
・回復期
・慢性期
・介護医療院
・介護老人保健施設
・介護老人福祉施設

と段階的です。

段階的な単価となるような制度設計は、
患者の状態に応じた適切な場所での医療・介護サービス提供を促す仕組みであり、
重症度の高い患者ほど高い単価設定となっています。

これにより、急性期病院では重症患者への集中的な医療提供と早期退院の促進、
回復期・慢性期では効率的なリハビリテーションと在宅復帰支援、
介護施設では自立支援と重度化防止という役割分担が明確化されています。

■病院経営戦略と連携の実際

医療・介護連携を成功させるためには、「自利利他」の精神が重要です。
患者・家族、連携元、連携先のすべてがwin-winの関係となる必要があります。
連携は単なる患者紹介ではなく、マーケティングとして考えたいところです。

地域の医療・介護事業者の強み弱み、ニーズ、価格を理解し、
自院の強み弱みを認識した上で、地域ニーズに対応する適応力を持つことが求められます。
また、診療報酬と介護報酬の改定により医療機関や介護施設の行動が変化するため、
その動向を常に注視する必要があります。

■持続可能な医療・介護システム構築に向けて

人口減少・少子高齢化社会において、
医療・介護システムの持続可能性を確保するためには、業務改善による効率化も不可欠です。
患者数の増加は売上増加につながる一方で、スタッフの業務負担増大という弊害も生じます。
負担が大きいから、人を増やす、という姿勢では、利益を出すことはできません。

このため、業務のアウトカムに注目して業務プロセスを見直し、
ICTの活用、DXの推進により提供効率を高めていくことが重要です。

DXは目的ではなく手段です。
日々の小さな改善の積み重ねが大きな変革につながります。

医療と介護の垣根を越えた連携と効率化を通じて、
地域住民が安心して医療・介護サービスを受けられる社会の実現を目指すことが
私たちの共通の目標ですよね。

今後も診療報酬・介護報酬改定により、
医療・介護提供体制の再構築が進められていくことが予想されます。
医療・介護関係者は、これらの動向を的確に捉え、
自らの役割を変革していくことが求められています。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士(登録申請中)、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

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