【1070】人口変化による2025年、2040年問題
日々の学びや気づきを言語化し、行動を変え、未来を変える一助に。
職場で「社会情勢と今後医療に求められるもの」というテーマで勉強会の講師依頼がありました。
そこで話したスライドを作りましたので、その内容をシェアします。
目次は下記の通りです。今回は、その「人口変化による2025年、2040年問題」について。
【目次】
・外部環境
コロナ禍による医療介護ニーズの変化の前倒し
地域包括ケアシステムの5つの要素
家族の解体と地域の解体
人口変化による2025年、2040年問題
ヒト不足とカネ不足
介護業界を支えるヒト不足
ヒト不足を補うICT化、AIの推進で、効率化、生産性向上が求められる
高齢化社会と介護保険
ダブルケアラーとヤングケアラー
人口減少に伴う外来の体制検討
自助の促進
情報発信と運動指導の両輪
本来業務で対応しきれない部分を多角的にカバーする
・課題
医療機関のステークホルダーとの関係性構築
巨艦型の大病院ではできないケアミックス型病院の役割
在宅を守る医療と介護の役割
少子高齢化、生産性向上、採用力向上への対応
院内外の多職種連携、他機関との連携
新しいコミュニティーの再生
選ばれる病院とは
あれもこれも、でなく、あれかこれか
外部環境の変化、内部環境を踏まえて何をするか、何に特化するか
【内容】
人口の変化は既に起きた未来である。
と、ドラッカーも言っています。
少子高齢化が言われて久しいです。これは、日本の政策の根本にあるものですね。
団塊の世代の多くが75歳を迎える2025年、65歳人口がピークを迎える2040年。
それぞれの転換点を乗り越えるために、施策が考えられています。
2025年の医療介護制度改革シナリオもそうです。
医療と介護サービスが維持するために必要なことは、大きく2つです。
人とお金です。
過去の制度のままでいくと、60歳を定年とすると、労働人口が急激に減ります。
労働人口が減る、ということは、それだけ生産できる製品やサービスが減ってしまうことになります。
ただし、それは同じような制度の場合、同じような働き方をした場合、です。
60歳を過ぎても働ける場所があれば、どうでしょうか。
現在、定年延長として、65歳まで働ける環境が法律的に整備されてきましたよね。
給与、待遇等は、その会社の実情に合わせて選ぶことはできますが、
シンプルに言えば、労働力を継続させる効果があります。
また、労働人口が減ったとしても、同じアウトプットができれば良い、ということも言えます。
インプットする人が減っても、1人1人の生産性が上がれば、同じアウトプットを出すことができます。
実際、インターネット、パソコン、医療で言えば電子カルテ等のアプリ等で、
昔に比べれば格段に効率化が図れている、と思います。
紙カルテを棚に探しに行って、「見つからない、どうしよう」としていた頃が懐かしいです。
そういう意味では、以前よりも手間がかかりにくくなっていることが事実です。
産業の形を変えるだけの効率化、ICTやAIの進化は、ますます進むでしょう。
機械に移行できる作業は、移行する。
人間にしかできないことを人間が行う。
ちなみに、その人間しかできないと思っていた介護でさえ、
介護ロボットの開発が進んでいるぐらいです。
可能性は無限大です。あとは、変化を嫌がらずに、対応できるかどうか、ですね。
どちらにしても、このまま放っておいては、生産性は下がります。
私たちは、製品やサービスを購入することで価値を感じています。
生産性が下がれば、製品やサービスの量は下がり、生み出されり価値も減ります。
その製品やサービスを生み出す生産力が下がってしまうと、
日本の医療や福祉を支える「お金」(税収)の減少という点で見ても衰えていきます。
つまるところ、少子高齢化とは、
「生産年齢人口が減少する一方で、
医療ニーズや介護ニーズを必要とする人は増加する、
という反比例的な状態である」
と言えます。
であれば、生産性を高めるか、
医療や介護を必要とする人を少なくするのか、
(自分のことは自分でできる、という自助の促進)
が施策の背景にあります。
2025年、2040年という、1つの目安に向けて、
どのように体制を整えていくのか、自分にできることはないか、
考えていくきっかけにしたいですね(^-^)
ではまた明日(^-^)v
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。