【1332】BSCの4つの視点と指標設定

~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

今日は、医療経営士テキストより「BSC(バランスト・スコアカード)」について。

1)BSCの4つの視点

BSC(バランスト・スコアカード)とは、その名の通り、バランスを取って
戦略を考える、ということです。

では、どんな視点でバランスをとれば良いのかというと、
おなじみの4つの視点、ですね。

・顧客の視点
・業務プロセスの視点
・学習と成長の視点
・財務の視点

これらのうち、最終結果と言えるのは、「財務」の視点と分類できるであろう
利益、収益、患者数、単価です。
しかし、それらは、何もなく生まれるものではありませんよね。
その財務に先行する視点が、「顧客」、「内部ビジネスプロセス」、「学習と成長」です。
これら業績指標と財務指標のバランスをとれた経営を実践していく、
ということが基本の考え方です。

これはとても大事です。
しかし、ついバランスを忘れてしまい、何かに偏ったりしてはいないでしょうか。

利益だ!収益だ!と叫んでいても、患者さんは来てくれません。
職員からも不満のことが出るでしょう。
私は、経営分析がメインの仕事柄なので、つい財務に偏りがちですので、要注意です。

この4つの視点の因果関係やバランスを重視し、
経営資産の有効活用を推進させるツールが「BSC」ですね。

2)指標設定

そのBSCの指標として、戦略を実行するための様々な指標を検討することになりますが、
その中でも、「決定的に重要な指標」のみを採用することが大事です。

それが、KSF( Key Success Factor )ですね。

4つの視点ごとに、ビジョン及び戦略とリンクした、いくつかの目標、その成果を評価する項目を設定する。
その成果指標を向上させる先行的な要因を明らかにし、「現場レベル」で管理できるようにする。

いくら目標だけ描いても、現場の行動がなければ、「絵に描いた餅」で終わってしまいます。

理念やビジョンがあってこその医療機関の活動です。
しかし、トップと現場(幹部と一般職)は、
位置的には近くても心理的に遠くなりやすいのが実態です。
共通の理念、その達成のために必要な行動、その評価指標は何か、
ということを共通認識に乗せることは極めて重要です。
そうでなければ、やらされ感が強く、表面上のことで終わってしまいます。

認識にずれがある、という前提に立って、
お互いの思いを共有できるような訴求活動、指標設定、仕組みを構築していきたいですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

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◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
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この記事を書いたのは、こんな人。
富山県の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝と申します。今年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ピアノとドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。

 

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