【理論と実践】中小企業の設備投資・ソフトウェア投資・研究開発投資・能力開発投資(医療機関はどうする?)

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令和5年1月17日 病院経営の理論と実践 1710号

■中小企業の設備投資・ソフトウェア投資・研究開発投資・能力開発投資(医療機関はどうする?)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜最近のブログのテーマ〜

・平日は、中小企業診断士関係
・土日は、医療・介護経営関係

今日は、平日ですので、中小企業診断士関係です。
最近の参考図書は、「中小企業白書」です。

〜今日のテーマ〜

「設備投資・ソフトウェア投資・研究開発投資・能力開発投資」

・中小企業の設備投資

2020年には減少傾向となったが、2021 年に入ると僅かに増加 。

(企業規模別に見た設備投資の推移(兆円・後方4四半期は移動平均))

とあります。

2020年といえば、コロナです。
売り上げ減少に伴い、予定していた投資を控えた企業も多いでしょう。
2021年でわずかに増加ですので、ちょっとずつ増えていく兆しがありますね。

・設備の過不足感について生産・営業用設備判断 DI の推移

全体的に、2009 年をピークに設備の過剰感が徐々に解消されている。

製造業では、2017年前半にマイナスに転じた。
その後、 2018年後半から不足感が弱まる傾向で推移していた。
2020年に入ると急激に過剰感が強まったが、2020年第3四半期以降は過剰感が和らいでいる。

非製造業では、2013年半ばにマイナスに転じた。
2020年に設備の不足感が弱まったが、
足元では、 特に中小企業において再び不足感が強まっている。

感染症による影響による先行きの見通しづらさはあるものの、
昨年度よりも積極的な投資の動きが見える。

とあります。

設備の不足感が、消費の動向と逆の動きをしているのが印象的です。
コロナで消費が少なくなれば、製造することがなくなるので、過剰感が高まりますよね。
そして、足元では、投資の動きが見える、ということです。

先行きが不安定ながらも、現状打破に、何らかの設備投資をしていきたい、と思うのはどこも一緒です。
病院も同様です。
ただ、建設費が高騰する中で、以前と同じ規模での投資が難しくなっているのが現実です。
優先順位を立てて、新築・改築計画に取り組むことが極めて重要ですね。

・中小企業のソフトウェア投資

長期にわたって横ばい傾向で推移してきたが、
2021年に入ると増加傾向となり、足元ではおおむね横ばいで推移。
(中小企業は0.2兆円で、大企業は0.8兆円)

中小企業の設備投資に占めるソフトウェア投資の比率で見る。
2021 年に入ると増加し、 足元ではおおむね横ばいで推移。
(中小企業は5.7%で、大企業は13%)

とあります。

明らかに中小企業は、ソフトウェアに投資できる比率が低いです。
額は、仕方ないにしても、比率でも低いです。

生産性を高めるためにソフトウェアの導入は必須です。
しかし、コストもかかります。
コストがかかるので躊躇します。
さらに生産性に差がつき、投資の原資が作れない、という悪循環はあるでしょう。
あれもこれも投資はできません。
「これは!」という業務を見定めて、一つ一つ投資していく、という経営判断が必要ですね。

・新たな製品・サービスを生み出すための研究開発活動

中小企業別における研究開発費は緩やかな増加傾向である。
売上高に占める研究開発費の割合は横ばいの傾向が続いている。
同業種の大企業と比べて低水準。
(製造業、中小企業は0.9%、大企業は5.4%)
(非製造業、中小企業は0.1%、大企業は0.9%)

とあります。

研究開発も、ソフトウェアに似ていますね。
緩やかに増加しているとはいえ、なかなか、投資が困難な分野です。

・中小企業の能力開発費

大企業と比較して規模が小さいものの、増加傾向にある。

売上高に占める能力開発費の割合を見ると、業種にかかわらず、ほぼ横ばいで推移。
同業種の大企業に比べて研究開発費ほどの格差は存在していない。

とあります。

能力開発は、割合ベースで見ると、大企業と中小企業との間に格差はないです。
研究開発費と違って、小さい取り組みからでも実施していけるからかもしれませんね。
逆にいうと、このように取り組みやすい分野で投資できていないとなれば、差が出やすい、と言えるかもしれません。
特に医療機関は人によって医療を提供しますので、人が育つことは重要です。
まずは、その組織が求める能力は何か定義するところがスタートですね。

目的を定めて、設備投資、ソフトウェア投資、研究開発、能力開発に投資していきたいですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。