【理論と実践】システム設計に使われる「UML図」を押さえる(中小企業診断士試験・経営情報システム)

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令和5年4月6日 病院経営の理論と実践 1789号

■システム設計に使われる「UML図」を押さえる

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜今日のテーマ〜

本日の内容は、 経営情報システムです。
中小企業診断士試験の過去問を解く中での復習が必要、と考えた箇所に絞っていきます!

【システム設計に使われる「UML図」を押さえる】

複数の過去問を通して学びを固めていきたいと思います。

UMLは、Unified Modeling Languageの略語です。
「統一モデリング言語」と呼ばれます。
システムの振る舞いや構造をオブジェクト指向で分析したり、設計したりする際に、図を用いて表現するものです。

■各図と関連単語を一覧にすると、以下の通りです。

ユースケース図    利用者
クラス図       概念・操作属性の関係
オブジェクト図    インスタンス、個々のオブジェクト
シーケンス図     時系列
コミュニケーション図 関連性、メッセージのやり取り
ステートマシン図   振る舞い・状態遷移
アクティビティ図   活動の流れ・業務の手順
コンポーネント図   物理的構成要素に着目
DFD図       データの入・出力
ER図        データベースの論理的な構造

これらの知識が問われていきますね。

■まずは、(平成27年度 第16問)から見てみます。

1 情報システムの内外の関係するデータの流れを表す図である。
2 データを、実体、関連およびそれらの属性を要素としてモデル化する図である。
3 システムにはどのような利用者がいるのか、利用者はどのような操作をするのかを示すために使われる図である。
4 システムの物理的構成要素の依存関係に注目してシステムの構造を記述する図である。

これらが意味するUML図を確認していきます。

1は、何でしょうか?

「流れ」とありますので、データフローダイヤグラムですよね。
つまりDFD図のことです。

2は、何でしょうか?

ER図ですね。
エンティティは、実体、存在、実在(物)、本質、本体などの意味を持つ英単語のことです。
実体との関連性・相関関係など、データベースの論理的な構造の設計の際に使われますね。
エンティティが、実体という意味であることが分かれば、それこそ関連づけて暗記できそうです。

3は、何でしょうか?

利用者とくれば、ユースケーズ図ですね。
利用者を「ユーザー」という語感で捉えて記憶付けるのも良いかもしれません。

4は、何でしょうか?

物理的構成、という言葉に着目すると、コンポーネントですね。
コンポーネントが、部品や成分を意味する英単語であることから、連想したい問題です。

■次は、(平成24年度 第17問)です。

これは、どのUML図を指しているでしょうか?

これは、DFD図ですね。
まさに、データの入・出力・流れを表しています。

ちなみに、記号の意味は、以下の通りです。
→  データフロー
= データストア
□ 外部
○ プロセス

です。

■次は、(平成30年第20問)です。

これは何を指すでしょうか?

これは、クラス図ですね。

プロジェクト管理に関する業務の一部を描いたものです。
概念・操作属性の関係を表します。

こちらが意味するのは、

・役割の勤務はできないこと、
・プロジェクトを担当する主任は必ず1人であること、
・担当するアシスタントは0人以上であること、

などです。

■次は、(平成27年度 第16問)です。

問題の図が示すものは、どのUML図を示すか、確認しましょう。

これは、いかがでしょうか?

利用者とシステムで、どのようなやり取りが行われているのか、分かります。

ということは?

これは、ユースケース図ですね。

これは、いかがでしょうか?

活動の流れ・業務の手順、作業プロセスを視覚的に表現した図です。
ある処理の開始から終了までの流れを実行順に表現しています。

このような図をなんと言うでしょうか?

アクティビティ図と言いますね。

これは、いかがでしょうか?

データの入出力の流れが表現されています。
→がデータで、○は、プロセスです。

ということで、この図は何でしょう?

DFD図ですね。

オブジェクト間のメッセージフローが表現されています。
それぞれの関連性、メッセージのやり取りを示す、この図を何というでしょうか?

コミュニケーション図ですね。

■次は、(令和2年度 第17問)です。

a 対象となるシステムとその利用者とのやり取りを表現するダイアグラム。
b 対象となるシステムを構成する概念・事物・事象とそれらの間にある関連を表現するダイアグラム。
c システム内部の振る舞いを表現するためのもので、
ユースケースをまたがった オブジェクトごとの状態遷移を表現するダイアグラム。
d 活動の流れや業務の手順を表現するダイアグラム。

これらが意味するUML図を確認していきます。

aは何でしょうか?

システムと利用者のやり取り、とありますので、ユースケース図ですね。

bは何でしょうか?

クラス図ですね。
概念・操作属性の関係を表します。

cは何でしょうか?

振る舞いや状態遷移がキーワードですね。
システム内部の振る舞いを表現し、
ユースケースをまたがったオブジェクトごとの状態遷移を表現するダイアグラムは、
ステートマシン図です。

dは何でしょうか?

これは、活動の流れ・業務の手順、作業プロセスを視覚的に表現した図です。
アクティビティ図です。

■最後は、(令和3年度 第14問)です。

適切なものを選択しなさい、という問題でしたが、
問題と違う聞き方をしてみます。

ア 対象となるシステムとその利用者とのやり取りを表現す るダイアグラムを何というでしょうか?
イ 対象となるシステムを構成する概念・事物・事象とそれらの間にある関連を表現するダイアグラムを何というでしょうか?
ウ オブジェクト間のメッセージの流れを時系列的に表現するダイアグラムを何というでしょうか?
エ 活動の流れや業務の手順を表現するダイアグラムを何というでしょうか?
オ システム内部の振る舞いを表現するためのもので、ユースケースをまたがった
オブジェクトごとの状態遷移を表現するダイアグラムを何というでしょうか?

さて、今回の記事の最終質問、考えてみたいと思います。

アは、ユースケース図です。
イは、クラス図です。
ウは、シーケンス図です。
今回、初の単語です。「時系列」がキーワードです。
エは、アクティビティ図です。
オは、ステートマシン図です。

いかがでしたでしょうか?

UML図について、これだけ押さえてあれば、ある程度、対応できるでしょう。
私もしっかりインプットしたいと思います。

〜関連過去問〜
(平成24年度 第17問)
(平成26年度 第17問)
(平成27年度 第16問)
(平成30年第20問)
(令和2年度 第17問)
(令和3年度 第14問)

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。