【理論と実践】急性期病院でのコンビニ受診が増えることによる弊害

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令和5年5月29日 病院経営の理論と実践 1842号

■急性期病院でのコンビニ受診が増えることによる弊害

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜今日のテーマ〜

本日の内容は、 医療経営士1級受験対策ということで学びを使用していきたいと思います。
(長英一郎さん作成の問題集より)

コンビニ受診という言葉は、だいぶ有名な言葉になって来ました。

以前のブログ【1482】でも取り上げましたので、再掲します。

コンビニ受診とは、
「休日または夜間など、通常の外来診療をしていない時間に、
緊急性がない軽症の患者さんが病院を受診すること」です。

なぜコンビニ受診は良くないと言われるのでしょうか。

救急外来は、少数の重症患者の対応に特化しています。
スタッフも少数です。
そのため、軽症患者が多すぎると、重症患者の治療に遅れが生じる場合もあります。

2つ目に、そういった患者さんが多くなると、医師、看護師などスタッフの負担が過度に大きくなります。
持続可能な救急医療提供体制を損ねる可能性が出ます。

コンビニ受診を控えるよう地域住民への啓蒙も必要でしょう。
相談電話窓口への電話相談を勧めるのも一つです。

以上が、以前、記載した内容ですが、今回は、弊害ということでやや強い言葉です。

どのような弊害がありそうでしょうか?

1つには、適切な診断や治療が遅れるリスクがあります。

救急対応は、一時的な対応がメインです。
夜間での受診の場合、必要最低限のスタッフ配置ですので、できる治療は限られています。
専門外の医師が、いつもの薬を漫然と出すといったことになってしまうでしょう。
救急で一時的な対応した結果、悪化を見落としてしまうということ起きかねません。

平時に受診するメリットは、なんと言っても、
多くの医師・スタッフが配置され、診療体制が充実しているため、
その症状に適した診療科での受診が行いやすいことでしょう。

2つには、医療費の増加や医療ソースの無駄遣いの懸念があります。

時間外受診は、単純に夜間の加算が入るため、医療費が高くなります。
そして、軽症者の対応に時間を取られることで、対応すべき急患への対応が遅れることにもつながります。

もちろん症状があれば、病院を受診することは適切ですが、
日中に行く時間がないので、夜間の時間外に行くというのは不適切です。
その点、誤解なきようお願いいたします。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。

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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。