【理論と実践】高齢者施設でのクラスター発生の要因と対策

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令和5年7月23日 病院経営の理論と実践 1897号

■高齢者施設でのクラスター発生の要因と対策

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜今日のテーマ〜

本日の内容は、 医療経営士1級受験対策ということで学びをシェアしていきたいと思います。
(長英一郎さん作成の問題集より)

本日のお題は、

「高齢者施設でのクラスター発生の要因と対策」

です。

高齢者施設で、コロナウィルス感染のクラスターが起きたとします。
その要因と対策について論じましょう、という問いです。

病院以外でも、いろいろな場所でクラスターが起きる可能性がありますし、実際に起きています。
大事なテーマです。

今後も、コロナウィルス以外の感染症が起きることは、十分考えられます。
どのような要因が考えられるのか、どのような対策を立てれば良いのか、考えてみたいと思います。

まず考えられる要因として大きく7つ挙げられています。

・ゾーニング
・換気
・手袋の交換
・PPE、N95マスクの着用
・入居者
・食事提供
・職員

一つ一つ見ていきましょう。

・ゾーニング

例えば、レッドゾーンで使用した防護服のままでグリーンゾーンへ移動をしてしまう、といったことです。
本来であれば、グリーンゾーンに移動するには、脱衣する必要があります。
忙しいとそんなことも言ってられないよ、という状況の中で、なかなか対応しづらいところもあるでしょう。

・換気

換気が不十分な場合が想定されます。
人為的な要因もあれば、そもそも換気しにくい施設の構造になっている可能性もあります。

・手袋の交換

頻回に行われなかったケースもあります。

・PPE、N95マスクの着用

同じPPEのままで陽性者等のケアをしたり、N95マスクの不適切な着用などが考えられます。

・入居者

認知症の患者さん等で、マスクの着用に不備(難しい)があったとします。
その中で、食事や日常会話の中で、入居者同士で感染が発生する、といったことが考えられます。

・食事提供

食事提供・食事ケアをする際に、無言で提供するのも難しい場合もあるでしょう。
会話が発生すれば、その時に感染する可能性があります。

・職員

感染となった職員が、陽性を知らず、かつ体調の変化を感じつつも、
そのまま働いて、ユニット単位で集団感染ということも考えられます。

上記のように、さまざまな要因で感染が広がることが確認できました。

その要因を潰すための対策にはどのようなものがあるでしょうか?

大きく4つです。

ゾーニングでは、視覚的にわかりやすいゾーニングをします。
床にテーピングしたり、貼り紙等で注意喚起することも考えられます。

サーキュレーターを使って換気を徹底します。

職員への指導です。
保健所による指導や院内での講習等により、PPEやN95マスク適切な着用、
手指衛生の徹底について適切な理解、実行を学ぶ機会を作ることも大事です。

職員の感染管理です。
感染拡大時には、定期的な検査や出勤前の検査により、感染拡大を防止します。
職員の陽性者が大きく増えたときには、マンパワー確保の施策を考えておくことです。

まとめます。

今後、コロナウィルス以外にも感染症は出てくることでしょう。

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言われます。

感染症の拡大時であっても、事業を継続し、利用者にサービスを提供し続けることができる体制を作るために、
要因を知り、適切な対応策を練っておくことが求められますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。