【理論と実践】医療経営士1級試験対策(外来機能報告制度を踏まえて、どのような外来の戦略を取るか)

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令和5年8月31日 病院経営の理論と実践 1936号

■外来機能報告制度を踏まえて、どのような外来の戦略を取るか

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜今日のテーマ〜

本日の内容は、

「外来機能報告制度を踏まえて、どのような外来の戦略を取るか」

について。

さて、試験まで、3日(今日を入れて)です。

知識等の最終確認・追い込みをかけていきたいと思います。

【前提】

400床の二次救急病院、平均在院日数は16日、紹介率50%で、逆紹介率は30%、
医療資源の重点的な外来となる初診率は35%、再診率は20%とします。

外来機能報告制度を踏まえて、どのような外来の戦略を取るか考えてみたいと思います。

【結論】

まず言えることは、紹介受診重点医療機関を目指した外来戦略が良いと思いますね。

【基準と現状】

紹介受診重点医療機関の基準は以下の通りです。

重点医療資源を重点的に活用する外来のうち、初診は40%ですので、5%足りません。
再診であれば25%必要ですので、5%足りません。

とはいえ、もう少しで、紹介受診重点医療機関の基準に到達します。
その基準を目指すという方向性が考えられます。

仮に、重点医療資源を重点的に活用する外来の基準に到達しなくても、
紹介率が50%かつ逆紹介率が40% 以上に到達する、という選択肢もあります。

紹介率はすでに基準以上です。
逆紹介率については、やや低い状況です。
もう少しで基準に到達できる可能性があります。

【戦略の方向性】

では、医療資源を重点的に活用する外来の数値を上げるために、どのようなことが考えられるでしょうか。

1、紹介率の向上は必須です。

手術など、重点医療資源を重点的に活用する外来対象となる患者の集患が必要でしょう。

取り組み例として、

・地域の医療機関への渉外活動、 紹介を受けた場合には、丁寧な返書を行う。
・どういった治療ができるのかという広報活動を行うことで、紹介のみならず、求めている疾患を集める取り組み。
・医療の質を高める、丁寧な医療による、患者の口コミを喚起も意識したい。

などによって、手術、高額な処置、短期滞在手術の対象となる手術・検査、
外来化学療法や、外来放射線治療等の患者の受診を促進します。

2、逆紹介も有効です。

初診と再診の率が課題です。
分母となる患者数が多いほど、率は低くなります。
機能分化という日本全体の方向性からも、
薬のみの再診の患者や、プライマリーケアに該当するような患者は、
つまり、紹介状を必要としないような患者は、地域のクリニックや中小病院での受診を推進します。
初診料や再診料の選定療養の制度もうまく活用することが考えられるでしょう。

3、外来戦略といっても、入院患者との関連も重要です。

上記の取り組みによって入院患者が増える、という視点も重要です。
入院患者が増えれば、対象となる入院前後の外来に該当する患者(分子)が増えます。

入院の回転を適切に速くする取り組みも重要です。
入退院支援の体制を整えなければ入院してもらったものの、
退院できずにベッドが回転しない、ということもあります。

【終わりに】

紹介受診重点医療機関を目指す、という方向性のもと、

・紹介・逆紹介の仕組みの構築、
・地域の医療機関との関係性構築
・入退院支援の推進

といったことが考えられますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。

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