【理論と実践】取引先との関係性 〜現状と課題、その解決策と効果の一連のプロセス〜(中小企業診断士2次試験 事例1)

~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

ご友人等へのメルマガ紹介はこちらから。
https://www.mag2.com/m/0001682907

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

令和5年9月20日 病院経営の理論と実践 1956号

■取引先との関係性 〜現状と課題、その解決策と効果の一連のプロセス〜

中神勇輝(なかがみゆうき)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おはようございます。中神です。

中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。

実際に問題を解いています。

今回は、令和4年度の事例1の第3問より、
「取引先との関係性〜現状と課題、その解決策と効果の一連のプロセス〜」です。

・第3問(配点 20 点)

A 社は大手中食業者とどのような取引関係を築いていくべきか、
中小企業診断士として 100 字以内で助言せよ。

・公開されている設問の趣旨は以下の通りです。

主要取引先との関係の強化と新しい分野の探索について、助言する能力を問う問題である。

・所感です。

最初、設問を見た時には「買い手の交渉力が強そう」という印象を受けました。
それで、対等な関係性を作るにはどうすれば良いか、という問いかな?、
と思いきや、関係性を強化する助言が求められています。
また、新しい分野の探索も問われています。
既存の「関係性を強化」し、さらに「新しい分野」を展開するパートナーとしての期待もありそうです。

さて、それらに有効な組織・人事施策は何か助言しなければなりません。
「関係性を強化」「新しい分野の探索」の視点で与件文を見ていきたいと思います。

・有機野菜の販売業者から事業を引き継いだ際、運よく大手中食業者と直接取引する機会
・大手中食業者からの要求水準は厳しかったものの、 A 社は同社との取引を通じて対応能力を蓄積
・大手中食業者からの信頼も増し、売上高の依存割合が年々増加
・デリバリー需要を背景に同社からの売上高は堅調
・大手中食業者への対応に忙殺されるあまり、新たな品種の生産が思うようにできていない
・A 社では、直営店や食品加工の分野に展開
・自社工場では、外部取引先からパン生地を調達し、
自社栽培の新鮮で旬の野菜(トマトやレタスなど)やフルーツを使った サンドイッチや総菜商品などを製造
・作り手や栽培方法が見える化された商品は、食の安全志向の高まりもあり人気
・共同開発した洋菓子に加え、後継者が若手従業員からの提案を上手に取り入 れ、
搾りたてのトマトジュース、苺ジャムなどの商品を開発し、販売
・大きな駐車場を併設しており、地元の顧客に加え、噂を聞きつけて買い付けにくる都市部の顧客
・若手従業員の提案で、オープンカフェ形式による飲食サービス(直営店に併設)を提供
・消費者との接点ができることで、少しずつではあるが A 社は自社商品に関する消費者の声を取得
・一方で、人手不足が顕著になってきており、生 産を兼務する従業員だけでは対応できなくなりつつあった
・今後も地域に根ざした農業を基盤に据えつつ、新たな分野に挑戦したい

こんなところでしょう。

これを踏まえて、私なりの表現は以下の通りです。

・大手中食業者と消費者の声を共有し、製品開発
・人材交流によるシナジー効果
・人員の協力体制を作り、人手不足をカバー

といった言葉を使ってみます。

「共同研究会を開催、学習の機会を増やす。
大手中食業者と消費者の声を共有する。
人材交流を活発にし、シナジー効果を狙い、製品開発に繋げる。
人員の協力体制を作り、人手不足をカバー、新分野に取り組む土台を作る。」

さて、答え合わせ?です。

「ふぞろいな合格答案」を参考にしています。

ちなみに、その部分で、

・現実的なアドバイスと社長の思いが重なる部分を見つけ、
社長の思いに寄り添う(どんなことに悩んでるんだろう?)を作ろう

と参考書に書かれており、素晴らしい!と思います。

実際に比較してみて感じた自分の不足していた視点は、

・関係の維持・強化
・大手中食業者以外との取引増加

であり、

・依存度低下(関係の維持と強化)
・経営リスクの分散(新分野の探索)
・売上、収益拡大

ですね。

自分なりに解答を変えてみます。

「大手中食業者と消費者の声を共有、共同開発を提案し、新商品を開発する。
関係性を維持しつつ、新分野を展開し、大手中食業者以外の収益を増やしていく。
依存度を下げ、経営リスクを分散させる。」

といった感じです。

確かに、売上依存度のことは書かれていましたので、触れるべきでしたね。
高すぎるのはリスクが高いので、ある程度、分散させる必要があります。
とはいえ、売上が大きいのも事実なので、関係性も維持したい、という経営者の思いもあります。

・元々、どのような取引関係があったのか?
・取引関係にどんな課題があるのか?
・何を目指し、何をするのか?
・その結果、何が得られるのか?

という「現状と課題、その解決策と効果」のプロセスで解答骨子を考える必要がありますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。

◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
https://hcmi-s.net/weblesson-hcm/jmp_consult_01/  (講座)
https://healthcare-mgt.com/article/iryo/jmp_consulting01/  (紹介)

◇過去の内容、記事はこちらから是非(^-^)
https://wakuwaku-kokoro.net/

◇試験勉強や本の学びをアウトプットしているYouTubeチャンネルは、こちらです(^-^)
https://youtube.com/channel/UC_PiglYG9qTBjlJ3jt3161A

この記事を書いたのは、こんな人。
ーーーーーーーーーーーーーーー
地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。