【理論と実践】自社ブランド製品戦略とそのための社内対応(中小企業診断士2次試験 事例3)

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令和5年10月11日 病院経営の理論と実践 1978号

■自社ブランド製品戦略とそのための社内対応(中小企業診断士2次試験 事例3)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。

実際に問題を解いています。

今回は、令和3年度の事例3の第4問より、
「自社ブランド製品戦略とそのための社内対応」です。

1)設問

第4問(配点 30 点)

C 社社長は、直営店事業を展開する上で、
自社ブランド製品を熟練職人の手作りで高級感を出すか、
それとも若手職人も含めた分業化と標準化を進めて
自社ブランド製品のアイテム数を増やすか、悩んでいる。
C 社の経営資源を有効に活用し、最大の効果を得るためには、
どちらを選び、どのように対応するべきか、中小企業診断士として 140 字以内で助言せよ。

2)公開されている設問の趣旨

直営店事業を計画している C 社が、経営資源を有効に活用し、
最大の効果を得るための自社ブランド製品戦略とそのための社内対応について、
助言する能力を問う問題である。

3)初見の所感

経営資源を有効活用とあります。
熟練職人は強みですが、退職の予定です。
ある意味脅威です。
短期的な視点であれば、高級感の路線でいくのが良いと思いますが、
今後のことを思うと、若手職人への技術承継は必須です。

4)与件文からの候補の抽出

・現在自社ブランド製品は 25 アイテム、
C 社売上高の 20 %程度ではあるが、収益に貢献している。
・縫製、仕上げ両工程では、熟練職人の高齢化が進み、今後退職が予定されているた め、
若手職人の養成を行っている。
・その方法として、細分化した作業分担制で担当作 業の習熟を図ろうとしているが、
バッグを一人で製品化するために必要な製造全体の技術習熟が進んでいない。

5)考察・解答

(1)考察

個人的には、
「熟練職人から若手職人に技術承継をして、高級感のある製品を製造できる体制を作る」
という選択肢が良いと思います。

ただ、そのような選択肢がありませんので悩みました。

その結果、結論は、
「若手職人も含めた分業化と標準化を進めて自社ブランド製品のアイテム数を増やす」
としました。

退職予定の職人を当てにした戦略ではあまりに短期的です。
若手職人を育成しての長期的な持続可能な戦略が求められるでしょう。

技術承継を基本とし、その手段として、マニュアル化などがあるでしょう。
求められるレベルの言語化、そこに至るための徒弟制度、OJTで教え込む必要があります。

加工工程の拡大と加工技術の向上で一貫受託生産はできますので、
自社ブランド製品の製造も若手職人の技術力の向上で対応できると想定し、
鍛え上げたいところです。

(2)解答

結論は、分業化と標準化による自社ブランド製品のアイテム数の増加。
若手職人の育成で長期的な持続可能な戦略をとる。
技術承継の手段として、求められるレベルの言語化、マニュアル化、
そこに至るための徒弟制度、OJTで教え込む。
専門化と一部工程の兼務で、ブランド製品の安定期な生産体制を構築する。

6)答え合わせ

「第二次試験過去問題集(TAC)さん」を参考にしています。

(1)振り返り

TACさんでは、熟練職人による手作り感のある高級感志向でした。
そっちかー、という感じです。

(2)解答の方向性

「若手職人を熟練化する体制を作る」というのが解答の大きな方向性になりそうですね。

具体的にどうするか?

工程全体に習熟させる教育体制を作り、負荷を軽減することで、
収益性の高い生産体制が作るのが良いと思われます。

7)終わりに

高級感のある方向性にもっていく、つまり高付加価値化がメインという流れを感じます。
ただ、それを実現する経営資源があるかどうか、
課題を解決すれば、到達できそうな道があれば、それを示す、というのが基本になりそうですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。

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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。