【理論と実践】製品開発強化に必要な製品企画面と生産面の課題(中小企業診断士2次試験 事例3)

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令和5年10月10日 病院経営の理論と実践 1977号

■製品開発強化に必要な製品企画面と生産面の課題(中小企業診断士2次試験 事例3)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。

実際に問題を解いています。

今回は、令和3年度の事例3の第3問より、
「製品開発強化に必要な製品企画面と生産面の課題」です。

1)設問

第3問(配点 20 点)

C 社社長は、自社ブランド製品の開発強化を検討している。
この計画を実現するための製品企画面と生産面の課題を 120 字以内で述べよ。

2)公開されている設問の趣旨

C 社自社ブランド製品の開発強化の計画を実現するために必要となる
製品企画面と生産 面の課題について、助言する能力を問う問題である。

3)初見の所感

製品開発の視点、きましたー!
しかも、二次試験らしい、自社ブランドです。
自社ブランドですので、
第2問の「受託」の製造工程と明確に棲み分けされています。

製品企画面と生産面の2つの課題ですね。

オリジナルを作り出せる企画力・提案力、顧客ニーズの収集力や、
生産面では、熟練、そしてスピード感が求められそうです。

4)与件文からの候補の抽出

・製品デザイン部門を新設し、自社ブランド製品の企画・開発、販売を進めてきた。
その自社ブランド製品が旅行雑誌で特集されて、手作り感のある高級仕様が注目された。
・現在自社ブランド製品は 25 アイテム。
・企画・開発コンセプトは、「永く愛着を持って使えるバッグ」
・製品デザイン部門には新製品の企画・ 開発経験が少ないことに不安がある。
また、製造部門の対応にも懸念を抱いている。

・自社ブランド製品は、部分縫製から立体的形状を要求される
全体縫製のすべてを一人で製品ごとに熟練職人が担当し、
そのほとんどの作業は丁寧な手縫い作業(手作業)で行われる。
・自社ブランド製品の縫製工程を担当した熟練職人は、
引き続き仕上げ工程についても作業を行い、製品完成まで担当している。
・自社ブランド製品の修理作業も担当しており、
C 社製造工程中最も負荷が大きく時間を要する工程となっている。
・細分化した作業分担制で担当作業の習熟を図ろうとしているが、
バッグを一人で製品化するために必要な製造全体の技術習熟が進んでいない。

5)考察・解答

(1)考察

課題だけで120文字ですね。なかなかの文量です。

製品企画面の課題は、企画・開発経験を積み、力をつけることです。
「永く愛着を持って使えるバッグ」というコンセプトという表記は気になります。
顧客の声を聞く場づくりは重要そうですが・・・。

生産面の課題は、熟練職人以外でも仕上げ、
縫製工程から仕上げ工程に関われるようにすることでしょう。
そのために必要なことは、
作業のマニュアル化や訓練の実施による若手職人の技術力向上も大事です。

(2)解答

製品企画面の課題は、
「永く愛着を持って使えるバッグ」というコンセプトに基づいた企画・開発力の強化。
市場ニーズの収集力と提案力強化。

生産面の課題は、
縫製工程の若手職人の工程全体の製造技術の習得。
自社ブランドの修理業務の平準化、工程の負荷軽減。

6)答え合わせ

「第二次試験過去問題集(TAC)さん」を参考にしています。

(1)振り返り

小売店の販売も行っていることから情報収集の機会はありそうです。
また、販売店以外の情報だけでなく、
修理情報も、コンセプトである「永く愛着を持って使えるバッグ」にとって、
有効な情報になりそうですよね。

そして、生産面での課題を見てみると、生産計画が課題になりそうです。
欠品やら過剰在庫など問題は起きていますので、
計画を精緻化することは重要課題になりそうです。

・自社ブランド製品は、生産管理担当者が受注予測を立てて生産計画を作成し、見込生産している。
注文ごとに在庫から引き当てるものの、欠品や過剰在庫が生じることがある。

・生産計画に基づき発注業務を行うが、
発注から納品までの期間が 1 カ月を超える資材もあり、
資材欠品が生じた場合、生産計画の変更が必要となる。

(2)解答修正

製品企画面の課題は、永く使ってもらうというコンセプトに対応すべく、
修理や販売店での顧客との交流で得られた情報を活用し、開発する体制を作る。

生産面の課題は、生産計画の習次化や工程全体の計画化・平準化による過剰在庫や欠品対策。

(TACさんの模範解答とは異なります。ご了承ください。)

7)終わりに

どの要素を、どの設問で使うのか、
関連性を考えないと(通して解かないと)一貫した解答はできませんが、
日々の中で、80分の解答時間と答え合わせをする時間を確保するのは至難の業です。

ということで、細切れ時間で行えることとして、

・解答要素の抜き出しと解答骨子を作るまで
・その後に一つひとつ設問ごとに丁寧な解答を作っていく

のも良いかな、と思うようになりました。

とはいえ、通して解く時間を取ることも必要なので、
それは休日とか、ですねー。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。