【理論と実践】損益分岐点分析のイロハ

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令和5年12月14日 病院経営の理論と実践 2041号

■損益分岐点分析のイロハ

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

【来年に向けて】

最近、医療・介護の内容が中心でしたが、
今後は、次年度の中小企業診断士試験の二次試験に向けて
その学びもシェアしていきたいと思います。
ちなみに、2023年度受験した試験の結果発表はまだですが、
手応え無し、ということで勉強を進めます(笑)

今回は、損益分岐点分析について、です。

【目的と計算要素】

損益分岐点分析の目的は、
どれだけ売り上げをあげれば利益が出るのか、ということを計算することです。

その計算のために必要な要素は、以下の通りです。

・売上高
・変動費
・固定費
・営業利益
・経常利益

損益計算書などの数値のうち、どの項目が変動費なのか、固定費なのかをピックアップすることから始まります。
これらの数字を使って、

・損益分岐点売上高
・目標利益達成売上高
・目標販売個数
・損益分岐点比率
・安全余裕率
・営業レバレッジ

といった数値を出していきます。

【押さえておきたいポイント】

個人的には、損益分岐点比率と安全余裕率がごっちゃになりやすいですので、
それについて取り上げます。

1)損益分岐点比率

低ければ低いほど良い(売り上げ低下への抵抗力が強い)です。
「損益分岐点売上高/売上高」に100%を掛けて計算します。
100%を超えていると、抵抗力が弱い、ということですね。

例えば、1億円の損益分岐点売上高に対し、8000万円の売上高とすれば、
125%で、悪い状態です。

例えば、1億円の損益分岐点売上高に対し、1億2500万円の売上高とすれば、
80%で、良い状態です。

2)安全余裕率

高ければ高いほど良い(経営が安定している)です。
「(売上高-損益分岐点売上高)/売上高」に100%を掛けて計算します。

例えば、1億円の損益分岐点売上高に対し、8000万円の売上高とすれば、
(8000万円-1億円)/8000万円で、-25%で、悪い状態です。

例えば、1億円の損益分岐点売上高に対し、1億2500万円の売上高とすれば、
(1億2500万円-1億円)/1億2500万円で、20%で、良い状態です。

以上が最低限押さえておきたいポイントでしょう。

【さらに要注意】

あと、2次試験の計算問題で要注意ポイントの一つは、
単位を混在させているパターンがある点です。
「千円」の単位と「万円」など、見落とすと結果が大きく変わりますので、要注意です。

もう一つは、変動費と固定費が明確に示されていない場合があります。
その際の算出方法として、2年分のデータがあり、
かつ変動費率と固定費は不変、という条件がくれば、連立方程式を使います。

例えば、

a:変動比率
FC:固定費

は同じで、以下のような計算式が考えられます。

125(売上高)=125a+FC+5(利益)
110(売上高)=110a+FC+3(利益)

これらを押さえつつ、ひたすら過去問を解きまくる、に尽きますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。無事1次は通過、現在は2次試験の結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。現在は2次試験の結果待ち)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。