【1271】会計の歴史、病院の取り組み、アウトプットの大切さ

~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

ナカガミです。今日は、この3冊の本の紹介です。過去ブログで紹介した内容の引用です。

「取り組み内容の見直しをしてみよう。」、
「日々の学びや気づきを成果に変えよう。」
「コロナ禍における他院の取り組みや意識改革は?」、
「会計の苦手意識を克服。そして、(単純に)楽しむ!」、

といった悩み・疑問解決を目的として読んだ本です。

○○について学べる内容でした。
ご紹介した情報の一つでも皆様の参考になれば幸いです。

◆月山一さんの「0から始めるアフィリエイト【副業】【WordPress】【2020年度】」

■目標、狙い

取り組み内容の見直しをしてみよう。

■個人的!要約

コツコツ、PDCAを回し、改善を重ねていく、続けていく。

■心に残った内容、感想など

1、アフィリエイトへの過分な期待

数週間で数10万円を期待することは、そもそも間違っている。
サイトやブログのアクセスをいかに増やすか。SEO。
フレーズを探して、トレンド入りしているものがあれば使ってみる。
日々、少しでもいいからサイトやブログを更新する。

2、アドセンス

クリックのみで報酬が発生するものもある。
3、ブログを何で
作るか?

ブログには無料のもので、アメブロやはてなブログがあるが、ワードプレスがオススメである。
・デザイン、テーマが工夫できる、プラグインで機能も追加できる
・SEOに強い
・アドセンスの合格しやすい

などがある。

4、ASPに登録

アフィリエイトを始めてみよう。50ビューぐらいになってから。

■ベイビーステップ

取り急ぎ、50ビューを目指してみよう。

◆藤井 孝一さんの「学びを稼ぎに変える技術」

■目標、狙い

日々の学びや気づきを成果に変えよう。

■個人的!要約

専門家になるべく、1つに集中する。

■心に残った内容、感想など

ポイント

1、専門家とは

経験と人脈がある人、のことである。

2、続けるには稼ぐには時間が必要

・商品開発
・集客
・人脈拡大
・ホームページのメンテナンス、など。

根気が必要である。半年やって初めて・・・、2年経ってようやく入金、という場合もある。

3、仕事を取る際、有効なのものは、実績

「ただでいいからやらせてください」と実績をつくるのも一つ。

4、情報発信

情報発信をする。共感をもらう。ぜひアドバイスをして欲しいと言われるところまで待つ。
無料レポート、メール、ファックス、講演会と、露出を増やす。
情報発信することが大事。

5、最大のポイント

「本気で稼ごうと思っているかどうか」

6、まず受ける

自信がない仕事でも受ける。
100点でなくて良い。1点でも良い。失敗しても良い、というスタンス。

7、肩書、専門を決める

学びを振り返り、棚卸しをする。興味関心の向き所を知る。
仕事で得た知識はどんなものがあるか。
資格や技能は何があるか。
仕事や家、その他、何でもいいから、詳しい知識はあるか。
他の人が経験ことがない経験はあるか。
2時間、ぶっ通しで話せるものがあるか。
どんな本が本棚にあるか。
感謝されたこと、依頼されたことは、どんなことがあったか。
自分の価値を見える化し、そして、会社とは別の「名刺」を作る。

■ベイビーステップ

◯◯専門家の、◯◯の部分を決める。

◆「月刊医療経営士2021.01」

医療情勢や制度・政策への理解を深め、自ら考え、行動できる、
実践できる人材が求められている、と感じます(^_^)

■目標、狙い

コロナ禍における他院の取り組みや意識改革は?

■個人的!要約

いずれしなければならなかったことを「今」やることが求められる。
リモートでの会議やカンファレンス、オンラインによる資料共有、情報発信等の促進。
患者視点の判断基準。
事業拡大と医師の採用。

■心に残った内容、感想など

1、いずれしなければならなかったことを今やる

いずれしなければならなかったことを今やることが求められるのが現在の病院。
コロナ禍という名の玉手箱。
20年先に対応すべきとかんがえていたようなことを今やる必要が出てきた。

2、リモートでのやりとり、ICT

リモートでのやり取りが増えている。
オンラインでのカンファレンス、面談、訪問の代替。
チャットワーク、Zoom、Slackなどの活用により、
訪問に要する時間の短縮、効率的な情報の共有や発信につながる。
それらの効率化ツールの活用により、他の仕事や自己研鑽に使える時間が増えていく。
むしろ、そうならなければならない。

3、物事を決める判断基準、患者が安心すること

自分が行きたいと思うかどうかで決める。
安全な患者動線の設定、在宅医療など、患者が安心できる体制を整備した病院は
経営の回復も早い。
患者が知りたい情報、患者に伝えるべき情報を伝えるのが、広報。

4、医師の採用について

新しい医師の採用を検討するのは、目標患者数が、80%に達したタイミングで行う。
新しい医師が赴任したら、その医師が得意な分野や疾患が分かるチラシを作成し、配布する。

■ベイビーステップ

新たな事業、新たなサービスをを考えるとき、
自分が行きたいか、家族を行かせたいと思うか、を考える。

◆田中靖浩さんの「会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語」

https://www.amazon.co.jp/%E4%BC%9A%E8%A8%88%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2-%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%80%81%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%80%81%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E2%80%95%E2%80%95500%E5%B9%B4%E3%81%AE%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E7%94%B0%E4%B8%AD-%E9%9D%96%E6%B5%A9/dp/4532322030

■目標、狙い

会計の苦手意識を克服。そして、(単純に)楽しむ!

■個人的!要約

その時代その時代で、新たな事業、新たな商圏を求めて、人間の営みは
拡大していきます。

その事業規模の拡大に伴い、変わってきたことが、3つあります。

・banco(銀行)の発展
・紙の出現と帳簿の発展
・固定資産の巨大化による減価償却の出現

短期的な売り上げ・利益重視の古い常識を捨てて、
未来のキャッシュフローを増やす努力をしよう。

■心に残った内容、感想など

1、まず、中身に入るために・・・。

今回、紹介する本は、絵画の歴史とともに会計の歴史を学ぶことができる、
とても読みやすい、面白い内容でした。

ややボリュームがあり、時間をかける必要がありますが、
会計を学んでみたい、という人は一読の価値あり!と思います。
特に世界史好きには、たまらないです。

では、中身です。

2、会計の発達

中世ヨーロッパの大航海時代から、紆余曲折があって、会計が発達してきたことが分かります。
航海でのリスク、盗賊の存在、それらを避けるために、
現金ではなく、為替手形取引をまとめる、銀行が出てきます。
為替手形は何のためにあるのだろう、という根本を見つけた気がします。

3、銀行の役割

何かを事業を起こそうとした時、新しく商売をしようとした時、
当たり前ですが、資金が必要です。
お金を借りたい商人と、お金を貸したい銀行。
お金を借りる時には、利息、というものが出てくるはずですが、
その時代には、無かった(正式には認められていなかった)そうです。
なぜか、というと、キリスト教の規律(利息を禁ずる、という思想)があったから。
そこで、キリスト教徒ではない、ユダヤ人が、その役を担いつつ、
そのため、迫害もされた、という、近代の歴史につながるものがあった、と思いました。

4、紙の大事さと簿記の発展

商売が盛んになるゆえに、規模が拡大するほどに、記録が大事。
口約束では、管理しようがありません。
それが、帳簿の記録、簿記となっていきます。
その会計の発展に大きな影響を与えたのが、紙ですね。
紙がなければ、記録しようがありませんから。
銀行にとって大事な「与信管理」(返済能力の判断、回収不能を避ける)。
その管理をするのにも、簿記の存在は欠かせないです。
上述のように、帳簿のメリットは、
対外的な証拠となること、儲けの分配となること。
余談になるかもしれませんが、数字についても歴史があります。
ローマ数字と、アラビア数字がある中、
インドの数字の概念である「0」が存在するアラビア数字の方が有効、ということで、
アラビア数字が取り扱われるようになっていきます。
数字にも歴史あり、ですね。

5、アムステルダムの市場

市場の終わり値を公開する、ということをしていたようです。
商人にとって、価格という情報は非常に大事で、
これ以上知りたいことはない、という情報だったようです。
そういった情報を提供することによって、
その「場所の価値」を高めることができた、という視点は、非常に興味深いです。

6、東インド会社(VOC)の興亡

株主に対し、儲けをキチンと計算、出資比率で配分を行い、発展していきましたが、
孫に引き継がれ、破綻してました。

破綻の主な要因は、
ずさんな経理(本部から支社の管理不足)、
足りない経営情報(多すぎる配当)、
スタッフのモラル低下(盗難)。

どれだけ、先代が丁寧に作り上げたとして、
それを、どのように引き継ぐか、再現性のある人材や仕組みを作り上げるか、
ということがとても大事であることを学びます。

それを構築できなければ、一代で終わってしまう、ということですよね。
歴史は繰り返します。

7、産業革命を起こしたイギリスと減価償却費

石炭の活用による蒸気機関の発達により、イギリスでは、産業革命が起きます。
その中、既得権益を持つ運河会社が、新たな可能性のある鉄道会社に対する妨害が起きた、
と記されていました。

しかし、主は、鉄道会社に移っていきます。
技術革命により、顧客に変化が起きる。歴史を繰り返す、と感じますね。

そして、鉄道会社が発展していったのですが、そこで出てくるのが、大きな固定資産です。
レール、枕木、車両等、固定資産が大きくなる中で、
それらの費用を、どのように扱うか、が問題になります。

長期型の考え方が必要です。
短期で、また、毎年、儲けを出すのは簡単ではなく、特に投資の初年度は、確実にマイナスになります。
となると、いつの時期に株主であったかによって、不公平になることが有り得ます。

そこで、出てくる新しいルールが減価償却。

そこで、固定資産を減価償却という形で、「費用の標準化」して、利益を計算する、
という現代の会計につながっていきます。

「儲け」の計算は、収支計算を離れ、利益計算(発生主義)に変わっていったのです。

8、機能の内容の振り返りと発生主義・黒字倒産

商圏の拡大、産業の発展により、

・banco(銀行)の発展
・紙の出現と帳簿の発展
・固定資産の巨大化による減価償却の出現

現金主義会計から、発生主義会計と変わっていった、という話でした。
この発生主義会計から、「黒字倒産」というものが出てくる訳ですね。
発生主義では、利益があるのに、肝心のキャッシュ(現金)がない、という状況。

9、会計と監査と投資家保護

会計とは、説明をする機能。

監査とは、説明を聞く機能。
正しい決算が行われたかどうか、ということは、出資をする側からすると、とても大事です。
19世紀末になると、経営分析ブームがやってきます。
鉄道の発展により、長期的な投資が行われる中、特に安全性が注目される時代です。
その中、社会的に認められる、会計ルールが必要になってきます。
また、ディスクローズといって、情報公開も行われるようになります。
もともと自分を守るための会計、他人(実際の出資者)のための会計でしたが、
広い意味での他人(出資前、投資家保護)のため、
という新しい考え方が出てきます。

より正しく会計処理を行うことが大事になっていく中で、
内部統制の体制をつくることも重要なことになっていきます。
500年の歴史会計の歴史は自分のためから、他人(出資者等)のため、
そして、見知らぬ他人のために、と移っていきます。

10、B/Sの右側のリスク対応

B/Sの右側のリスクをいかに回避するか。

昔のイタリアであれば盗賊のリスク、
昔のイギリスであれば巨額設備のリスク、
カール・ベンツの投資の回収リスク、
など、その時代に応じて、リスクがありますが、これらのリスクをいかに回避するか、
会計とは、その歴史とも言えるのではないか、と味わっています。

11、原価と時価、利益主義からキャッシュへの回帰

原価(製造業)と、時価(金融業)の戦い。
利益とは、どの段階のことを指すでしょうか。

利益を、「税金、利息、税金減価償却、償却費、これらが引かれる前の金額」とする
という考え方が出てきます。

それが、EBITDA。
というのも、利息や税金、減価償却費等は、国によって異なるものであり、公平ではありません。
世界規模で考えるとき、この違いが問題になります。

ある意味、現金ベースで考えるキャッシュへの回帰が起きてきた、といえます。
時は進みます。

アメリカの鉄道会社では、
レールの標準化による物理的な連結や買収による財務的な連結ということが出てきます。
その他、カーネギーが、「分業」と「作業の標準化」を行うことによって、
大量生産の時代に入っていきます。
大量生産により、減価償却費の扱いもまた変わってきます。
大量に作れば作るほど、原価が安くなる、ということですね。

興味深い観点だと思います。
スタンフォード、カーネギー、ロックフェラーは、
資本の論理を生かして、成長発展していきました。

資本の論理とは、
「B/Sの右下を握り、BSの左側を増やしていく」というものです。

12、求められる会計の中身の変化

過剰設備と在庫による経営の圧迫が起きます。

そこで知りたいのは、お勉強的な内容ではなく、
「どうやって組織を動かすのか、儲かるのか」という実利的なことになっていきます。

管理会計、経営会計という視点ですね。

これが、
「自分のための会計」から「他人のための会計」となり、「自分のための会計」に戻る、
道筋と言えます。

13、最後の章は、価値革命

企業価値に重きを置く時代(現代)に入っていきます。
数値化できない隠れた資産(ノウハウ、ネットワーク、人材などの大切さ)の存在。

また、原価を仮に決めたとしても、時代の流れで、価値は変わっていきますが、
その原価をどのように捉えるか、これから、どのようにその会社が持つ資産が評価されていくのか、
過去の歴史から学ぶことが多そうです。

14、終わりに

この一言が、この本の結論だと感じています。

「短期的な売り上げ・利益重視の古い常識を捨てて、
未来のキャッシュフローを増やす努力をしよう。」

価値を生み出す、経営をしていきたいですね(^_^)

■ベイビーステップ

短期的な売り上げ・利益重視の古い常識を捨てて、
未来のキャッシュフローを増やす努力をしよう。

会計は(と言いつつも会計に限らず)、ただの数字ではなく、
その根底にある歴史(人間の感情、営み)に思いを馳せる。

以上です。では、また明日(^-^)v

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