【1167】コロナ禍による医療介護ニーズの変化の前倒し
日々の学びや気づきを言語化し、行動を変え、未来を変える一助に。
職場で「社会情勢と今後医療に求められるもの」というテーマで勉強会の講師依頼がありました。
そこで話す予定のスライドを作りましたので、その内容をシェアします。
今回は、「コロナ禍による医療介護ニーズの変化の前倒し」について(^-^)
コロナウィルスによって、病院の受診控えや介護サービスの利用控えが顕著となり、
経営に大きな影響を受けた医療機関、事業所も多いでしょう。
また、本来受診すべき患者が受診控えをすることで、
症状が悪化してしまった、ということもあります。
そして、外出控えによる、フレイル、虚弱の進行も顕著です。
病気にならないために外出を控えているのに、根本の体が弱ってしまう、
という逆説的な事象も起きています。
いろいろな意味で、ダメージを受けたコロナウィルスの猛威、ですね。
私の所属する病院でも、昨年の4月5月は特に患者数が減り、経営的にも厳しい状況になりました。
6月7月に入り、少しずつ戻り、なんとか持ち直した、ということを思い出します。
よくいう軽症の患者さんの受診控えもあり、
(病院に行って大きな病気をもらいたくないから市販の薬で対応など)
受診される方は、重症な方が増え、外来単価も上がりました。
その結果、外来患者数は減りましたが、外来単価の向上による経営の克服も見られました。
そして、今年度は、外来単価が維持されたまま、患者数が戻ってきているため、
収益は逆に増えている、ということも見られます。
ただ、喉元過ぎればなんとやらで、「何とかなったから、まぁいいか」と
忘れてしまうのが人間です。
しかし、この変化は一過性のものかどうか、と振り返ることが大事です。
・・・もちろん一過性ですが、これが医療介護ニーズの未来の姿である、と考えるべきです。
日本病院会の雑誌で、相澤病院の相澤院長もおっしゃっていたことです。
人口が減り、つまり患者数が減る中、労働者が減る中で、
10年後20年後、同じような体制でいられるか、それまでに何をすべきなのか、
外来体制、職員の雇用計画の検討などについて考えさせられる機会にすべきです。
正直、昨年の4月5月の状況が続いていた場合、経営が成り立たなくなってしまう病院も
多かったのではないでしょうか。
また、介護サービスの利用についても、コロナ感染を恐れ、サービス提供側からお断りされるような
ケースもあったと聞きます。
患者側・利用者側、病院側・サービス提供側、お互いに、
1年前の供給・需要の変化をそのまま放置せず、将来の建物、人員計画を練り直す機会にしたいですね。
ではまた明日(^-^)v